第3話 世界観ね

 かつて、徒然とぜんが生まれる前であるが、5年という短い間に人類が滅ぶ危機が4度到来した、


 4度ののち、地球のほとんどが人の住めない土地となり徒然たちの生活もその影響を受けた。


 土地に対して極めて人の住む地域が希薄となり、経済も交通もズタズタになってしまった社会で、徒然と秋風ちえは全てのカリキュラムがオンラインとなった高校で出会った。


 先生は「いまだにインフラの復旧の目処すら立たないご時世ですから、カメラの無い生徒もいることでしょう。モニタをつけてもいい人はつけてくださいね」とはじめに言って、ほとんどの生徒はつけなかった。


「おい」


 秋風と初めて話したのは、徒然がいくら思い出そうとしても何だったかもう覚えていない、


「おい」


確かその時に一回だけ徒然の家に秋風が来るという約束をした気がするが、来たんだっけ。


「おいったら」

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