第3話 裏鬼門を叩く



 「そう言えば、さっきは随分とカードたちが暴れてたみたいだけど……」


 夕映ゆえは、ルナのデスクの上に置かれたカードを指差した。


 「あ! そうそうっ! そうなんだよ! ちょっとうちのカードちゃんたちが、反抗期かもしれないんだよねぇ」


 「反抗期?」

 

 「だって、ほら! 見てよこれ!」


 シャッフルしていたときに飛び出したカードを扇形に広げ、夕映ゆえに見えるように腕を突き出すルナ。


 夕映ゆえはルナが手に持っているカードを、一枚ずつ目で確認しながら、


 「ウソ、偽り、悪事……モラルの欠如、陰湿、邪悪、非情……」


 カードの意味を読み取り、言葉にして出した。


 「……これは、なかなかにヒドイ反抗期ね。ふふっ」


 笑いを堪えるように、眉を下げて笑う夕映ゆえ


 「でしょー!? 依頼者のパイモンさん? だったっけ? が、ウソついてるようには見えなかったし……で、いろいろ考えたんだけど、これってこっちのことかな!? って思ってさ」


 「……そんなの、今さらでしょ?」


 「夕映ゆえちゃん、もしかして意味、分かったの?」


 ルナが身を乗り出すと、返事をするように、扉をノックする音が鳴った。


 「んっ? 誰か来た? まさかとは思うけど、パイモンさんが戻ってきたとか!? 早くない!?」


 「お向かいさんよ。はーい、どうぞー」


 夕映ゆえは、他人行儀な返事ではなく、気さくな雰囲気で扉の向こうへ返事を返す。

 











 開いた扉から姿を現したのは、左目に眼帯を付けた青年だった。ブラックのシャツとスラックスに、かっちりと絞められたイエローのネクタイ。胸元で光を放つタイピンには、鬼灯ほおずきをモチーフにした小さな飾りが付いている。


 「あっ! 志祈しきくんだーっ!」


 無言で歩いてくる青年に対し、ルナは嬉しそうに両手を挙げ、その名前を呼んだ。 


 「…………お前、相変わらずだな」


 志祈しきは、黄みがかったブラウンの瞳でルナの姿を捉えると、呆れたような顔つきを見せる。先ほどまで依頼人が座っていた椅子に座り、足を組んでテーブルに肘を乗せて頬杖をついた。


 「志祈しきさん、ごめんなさいね。そちらにお任せしてしまって」


 「今日は暇だったし、それは別に構わねぇよ」


 「ありがとうございます。それで、どうでしたか?」


 「おそらく、お前の推測どおりだと思うぜ」


 「えっ、待って待って! 何の話!?」


 夕映ゆえ志祈しきの会話の内容が読めず、ルナは困惑した様子で会話を遮る。


 「今から、そのカードの意味が分かるわよ」


 「おおっ! 反抗期じゃなかったんだ!」


 「あなたも、その眼を使えば分かったと思うけどね」


 「あー……ってことは、何か感じ?」


 夕映ゆえの一言に含まれた肝心な部分には触れず、話の内容を察したような口ぶりで話す。そんなルナの様子を見て、夕映ゆえは小さく息を吐く。


 「パイモンさんの背後に、物凄く怒った顔で、ずっと“許さん”って繰り返し呟いてるお爺さんが居たのよ。最初は母方のお祖父さんが、娘を粗末に扱う義母に怒ってるのかと思ったんだけど、どこか違和感が拭いきれなくて……パイモンさんとその方の怒りの矛先が、噛み合ってない気がしたの」


 「それで、志祈しきくんに任せたんだ」


 「そう。私はパイモンさんの話を聞かなくてはいけないし、詳しい事情を聞いてあげられない。だから、志祈しきさんのところへ行くように、ご案内させていただいたのよ」


 「なるほど。で、そのお爺さんは、どこのどなただったの?」


 夕映ゆえとルナに視線を向けられた志祈しきは、


 「依頼人の、父方のほうの祖父じいさんだ」


 二人に視線を返すことなく、パイモンに憑いていた老人の正体を告げる。


 「えーっと? ってことは……嫁いびりしてるお祖母さんの、旦那ってことになるんだよね? 怒ってるって、自分の妻に? 息子と孫に隠れて、嫁いびりなんかするな的な?」


 ルナがそう尋ねると、志祈しきはタイピンに付いている鬼灯の飾りを撫でる。


 「……いや、違う。あの爺さんが怒りを向けている先は、依頼人の母親だ」


 顔色一つ変えない夕映ゆえと、目を丸くするルナ。


 「なんで!? わけ分かんなくなってきたんだけど! どういう状況?」


 「ざっくり言うと、その母親が悪の親玉みたいなもんなんだよ。詳細は今から話すが、とんでもねぇほら吹き女だぞ」


 少し眉を寄せた志祈しきは、ため息を零す。


 「ほら吹きって……じゃあ、カードちゃんたちが伝えたかったことって……」


 「このことでしょうね。あなたのリーディング、よく当たるから。さすがね」


 夕映ゆえに褒められ、ルナは嬉しそうに照れ笑いを浮かべ、カードの山たちを優しく撫でる。


 「よかったね、夕映ゆえちゃんが褒めてくれたよ。反抗期とか言ってごめんね」


 カードは何も言葉を発してはいないが「うんうん。そっかそっかぁ」「今度から気を付けるね」と、ルナは友達と話すような口調でカード話している。夕映ゆえ志祈しきは、ルナがカードと話し終えるのを、静かに待っていた。


 

 

 








 「さて、と。どっから話すかなー…………まず前提としてだな、端から依頼者の母親には愛なんてなかったんだよ。そもそも、今の旦那と結婚したのも、金目当てだぞ」


 「あ、もうそこからウソなんだー」


 ルナは、澄ました真顔で口角を上げ、抑揚をつけずに棒読みで言葉を放つ。


 「ああ。祖父さんは、一目見たときから、それに勘付いてた。だから結婚を反対したらしい。だけど息子がこの人と結婚するって聞かなくて、最終的には祖母さんが、ここまで言うなら結婚させてあげましょうって、祖父さんを説得したそうだ。で、祖父さんは、野放図に走らせないように同居を条件にして、渋々許可したんだと」


 「お祖母さんのおかげで結婚できたようなもんじゃん」


 「そうだな。でも依頼者の母親は、反対されて出鼻を挫かれたことを根に持ってる。その私恨が強すぎて、祖母さんのおかげで結婚できたっていう事実が搔き消され、母親の中ではなかったことになってるみたいだな。それどころか、こういう陰口を言われているに違いないっていう勝手な被害妄想を、真実として現実に反映させてる」


 「恩を仇で返すタイプね。全くその自覚がないところが、また厄介」


 「じゃあ、子供が生まれてから『誰の子か分からない』的なこと言われたってこととか、パイモンさんが母親に聞いたその先の話もほとんどがウソってことだよね」


 疑問ではなく確信を持った口ぶりで話すルナに、志祈しきは静かにうなずく。


 「子供が生まれてからは、祖母さんと依頼者の叔母が、献身的にサポートしてたらしい。そのこと自体を、母親が全く覚えちゃいねぇから、なかったことになってる。感謝するどころか、やってもらって当たり前だと思ってたんだろうな。ちなみに祖母さんは、連れ子たちにも歩み寄って、自分と血の繋がった孫と同じように接してた」


 「聞いてた話と全然ちがーう。どんどん違う話になってくじゃん。差別されてたんじゃなかったの?」


 「連れ子二人は、本質的に母親と同じだぞ。人から受けた恩に、感謝なんてこれっぽっちもしてねぇから、簡単に忘れるんだろうな。祖母さんにもらったお年玉や小遣いは、母親が連れ子の分だけ少し抜き取ったりして、異父兄弟より少なかったって、子供の頃から刷り込んでたんだと。差別されてるように思いこませることが出来りゃあ、まず連れ子たちは確実に自分の味方に引き込めるだろ」


 「子供って、親の言うことがすべて真実だと、思い込みがちよね」


 一瞬の静寂の後、三人のため息が重なる。


 「まだあるけど、聞くか?」


 「はい。よろしくお願いします。何となく、この先の展開は読めましたけど……家事をすべて母親にさせたうえに文句を言っていただとか、お祖母様が他所で悪口を言いふらしていたせいで陰口を言われただとか、パイモンさんが仰っておられた内容は一応、出来る限り把握しておきたいので」


 夕映ゆえの申し入れに対し、志祈しきは「ん」と短い返事を返す。


 志祈しきの口から語られたのは、言わずもがな全てが真っ赤なウソだということ。依頼者の祖母は、自分が口を出して妻子と上手くいかなくなったら、息子が困るからだろうからと、ほとんど口を出したりはしていない。他所で嫁の悪口を言いふらすと言うのも、息子や孫が恥を掻くからという理由で、一言も言ってないそうだ。ただ他愛のない話しかしていないにも関わらず、知り合いの多さも相まって、ウワサ好きのおばあさんに見えてしまう部分があり、そこをウソに利用されたという事実。


 「で、お祖母さんに悪口言いふらされてるせいで、どこに行っても陰口言われたり、嫌味言われたりって? どの口が言ってんのかねぇ? 見事にウソにウソを重ねてくるねぇ」


 シャッフル中に飛び出してきたカードの中の一枚を指の間に挟み、呆れたような表情を浮かべるルナだが、


 「それは一応、本当だぞ」


 志祈しきから依頼者の母親を肯定するような言葉が告げられ「えっ!?」と、驚きの声を上げる。


 「面と向かって嫌味とか言うヤツはいねぇだろうけど、距離は置かれてる。つっても、それは自業自得だけどな」


 「ああ、なーんだ。そういうことか。びっくりしたー」


 「隣近所じゃ有名な悪質クレーマーだし、学校ではどっちもどっちな子供のケンカで、教師と相手の親に土下座を要求するようなヤツだぞ。誰がモンペとお近づきになりてぇんだよ」


 「わぁ……ウン。たしかに、絶対に関わりたくないね」

 

 うんざりした様子で、ちらりと舌を見せるルナ。


 「だろ。とまぁ、こんな感じで元々モラルが欠如した母親が、連れ子たちにウソを吹き込んで味方につけたあと、他の子供たちも同じように味方につけたってわけだ。依頼者はウソで洗脳されて、ウソで塗り固められた世界で生きてる。ある意味、被害者でもあるな」


 「罪深つみぶか……」


 ルナがため息交じりに呟いた言葉は、空気に溶けた。













 事の真相はほとんど明らかになったが、どこか釈然としない夕映ゆえは、その原因について思案していた。


 「他に何か気になることでもあるのか?」


 志祈しきの声に反応し、顔を上げた夕映ゆえは、


 「いえ、あの……お金が目当てだったとしても、初めから何不自由のない生活をさせていただいていたように思えますし、子供にウソを吹き込んでまで、お祖母様を追い出す必要があったのか、気になってしまって」


 少し遠慮がちに、考えていたことを言葉にして伝え、目を伏せる。


 「ああ、そこか」


 志祈しきは、何かを思い返すように天を仰ぎ、口を開く。

 

 依頼者の母親にとって、義父である祖父は怖い存在だった。

 夕映ゆえの言った通り、結婚して何の不自由もない生活を送らせてもらっていたが、祖父が目を光らせていた頃は、これ以上嫌われて家を出されると困るので、いい嫁を演じていたようだ。しかし、子供が生まれて間もなく、その祖父が亡くなってしまう。祖父の目がなくなり、目の上のたん瘤がなくなった途端、家の中は母親が買った宝石やブランド物で溢れかえった。家ではほとんど家事をしなくなり、家のことは祖母に押し付け、外に出れば『お客様は神様』思考で、お金で赤の他人を傷つける。

 それでも、もっと自由にお金を使いたい母親は、今度は祖母が邪魔になってきたのだ。そこで思いついたのが、ウソを刷り込み、子供を駒にする方法。そして思惑通りに事が運び、祖母を家から追い出した後は、子供たちと自身の親や姉妹夫婦も招き入れ、旦那のお金で贅沢三昧。旦那と祖母は蚊帳の外。

 家の中に寄生虫が増殖しても、子供を人質に取られている旦那は下手に動けず、黙って好きにさせている状況が続いている。


 「結局、本当に大事なものを見失ってるから、何を手にしても満たされねぇんだよ。思い通りの生活を手に入れても、あの母親はまだまだ悪行重ねるぞ」


 「お金しか見えてないもんね……欲って悪いものじゃないけどさぁ、執着がすぎると、周りだけじゃなくて自分も滅ぼすよね」


 「そうね。志祈しきさん、ありがとうございます。それにしても今回は、いつも以上によく視えたんですね」


 モヤモヤとしていたものが、はっきりと形になり、胸のつかえがとれた夕映ゆえは、肩の力を抜いた。


 「……あの依頼者、自分の意思でここに来たんじゃねぇぞ。んだよ。祖父さんの、というか先祖の総意だな。想いが強い分、映像がはっきり視えた」


 志祈しきは目を伏せ、左手でそっと眼帯を覆う。


 「怒りや憎悪が抑えきれない様子だったので、もしかしたらそうじゃないかと思ってました。自制心を失っている人は、憑かれやすいですからね」


 「依頼者の家、ちょっとでも勘のあるヤツが居たら、とてもじゃねぇけど住めたもんじゃねぇぞ。気付いちまったら、気が狂うわ。ま、あんだけ先祖怒らせてたら、おそらくもう何処かしらに霊障は出てるだろうがな。生霊の数もやべぇし」


 依頼者の母親は、祖父母が守ってきた家で好き放題している。祖母は仏壇を大事に手入れし、供養をしていたが、今は手を合わせることも出来なくなった。母親は気持ちのない適当な手入れしかせず、ピカピカだった仏壇も輝きを失いつつある。

 祖母を追い出した日、あろうことか仏壇の目の前で、子供たちに祖母を取り囲ませ、全員で罵詈雑言を浴びせたのだ。自分は手を下さず、清廉潔白だったはずの子供たちを黒く染め、一人の人間を精神的に追い詰めた母親。

 自分たちの子孫が、業の深い一人の女によって、いらぬ業を背負わされた。そのことに対する嘆きや悲しみ、憤りが渦巻く家は、良からぬものを引き寄せる。


 自身が視た光景を話し終えた志祈しきは、深く息を吐いた。その表情には、わずかに疲れの色が見える。


 「志祈しきさんのおかげで、私は自分の役割を果たせます。きっと私では、ここまで把握することが出来ませんでした」


 「いや、買い被りすぎだろ」


 「そうですね。志祈しきさんは、こんなもんじゃないですもんね」


 「お前なぁ……」


 志祈しきは視線をそらし、軽く頭を掻いた。


 





 





 「そういえば、ちょっと気になってたんだが……依頼者の『パイモン』ってハンドルネームは、本人が付けたのか? 偶然か?」


「偶然ですよ、ほぼ確実に。むしろ自分たちは、天使側だと思っているような気がします」

 

 「んー? 言われてみれば、どこかで聞いたことがあるような気もするけど、パイモンって何だったっけ?」


 顎に手を当てて眉を寄せたルナは、首をかしげる。


 「ルシファーの手下だぞ」

 

 ルナは頭の中で志祈しきの言葉を反復し、一瞬ポカンとした表情を浮かべたあと、噴き出した。 


 「ルシファーって! 偶然にしては、出来過ぎじゃない?」


 「だから、俺は最初に聞いたとき、お前らが命名したのかと思ったわ」


 「いやいや、そんなあだ名思いつかないよ! 事情を察してた夕映ゆえちゃんならともかく」


 「例え事情を察していたとしても、そんな失礼なことするわけないでしょ」


 話題が中心から逸れたことにより、三人の顔が緩み、残っていた重苦しい雰囲気が薄れた。

 元々は位の高い天使だったルシファーがそうであるように、誰にでも光の部分はある。しかし、誰かを悪であると思い込んでしまうと、その人の光を見ようともしなくなる。

 依頼者の母親以外の登場人物は、自ら光を手放した悪魔に、光を隠されてしまった天使たちと言ったところか。夕映ゆえは、神に逆らい翼を失った天使と依頼者の母親を重ねた。











 椅子から立ち上がった志祈しきは、両手を組み、腕と背中を伸ばす。


 「依頼者、いつ来んだっけ?」


 「明日です」


 「随分とやる気だな。一筋縄ではいかねぇだろうが、お前らなら大丈夫だろ」


 夕映ゆえとルナの顔を一瞥し「じゃ、俺は戻るから」と背を向けた志祈しきに、


 「志祈しきくん、ありがと……」


 俯き加減のルナが、少し感傷的な声でお礼の言葉を投げかけた。その声を背中で受けた志祈しきは踵を返し、


 「ばーか。ガキが余計なこと気にしてんじゃねーよ」


 ルナの元まで足を運び、頭にポンと手を乗せた。




 







 一方その頃、自宅へ帰り着いたパイモンは、玄関で乱雑に靴を脱ぎ、裏返った靴もそのままに、リビングへ向かう。ソファーで寝転んでいる母親の姿を見つけると、


 「ただいま、母さん。いつもより靴が少なかったけど、今日はみんな出かけてるの?」


  ソファーに近づきながら、声を掛ける。母親は「……おかえり」と、少し寝ぼけたような声で呟きながら、身体を起こす。


 「は!? どうしたんだよ、その目っ!」


 母親と目が合うなり、パイモンは声を荒げる。母親の左目が充血し、パンパンに腫れあがっていたのだ。


 「今日はちょっとした法事があって、お義母さんとも顔を合わせたんだけど……終わったら帰って休むつもりが、あなた達がいないのをいいことに、お義母さんが押しかけて来て……疲れもあるのかもしれないわ」


 両手で顔を覆う母親を見て、パイモンは盛大に舌打ちをする。


 「あのババア、ほんとに懲りないな! 母さん、絶対に僕が何とかするから!」


 「大丈夫よ。私が我慢すればいいんだから」


 気弱な声で話す母親の口元は、笑いを堪えるように弧を描いている。怒りで冷静さを失っているパイモンは、そのことに気づいていない。


 


  


 

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