第50話

2度死んだ、あ、いや3回目か。


3度目のなんとやらとかこっちで適応されちゃうのかな……。

そんなことを呑気に思ってほうけていた。


ぼたぼたぼた、ぼたたたたた!ネッチョォ…。

(やばいなんか私の顔が大変なことになってる気がする!?)

さっきとは比べ物にならないほど液体が顔面を激しく叩きつけた。

(起きなきゃだけど起きたら起きたで最悪…)


「お゙ぎでぐだざい゙!゙」

ぼたぼたぼーたべだべだ。

濁点に包まれた声とおまけのように顔に降る液…体液じゃね?これ。


(いっそ殺せ…殺せぇぇぇぇぇ!)

寝起きというか死に起きたタイミングでそれはむしろ起きたくない。

(でも本当に体液か?まだ確認してないし…)

シュレディンガーの液体。


「起きないと全身酷いことになりますよ?」

(あ、まずい)

唐突な脅迫に思わず飛び起きた。

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