第46話

「なんか無視して去ろうとしてるです?」

「チッ察しのいい龍だ、あ?竜か?まあいいか」

いやいやそんなことないよ、せっかくだから色々話を聞きたいなーなんて。

「本音が本音になってるですよ?」

「本音だが?」

「確かにですね?私厄介ですか?」

突然しおらしくなった。上目遣いはズルくない?てかこの龍可愛いな、なんて言えばいいんだろう、美少女…?美龍女?わからんw!

「いや、あのフツーに名前で呼んで頂けたら…なんて。えへへへ」

ちょっと照れてるの可愛いな、私男じゃなくて良かったかもしれない、男だったら襲ってたよ。

「危うく道端で襲ってたところだったよ」

「ついに心の声も何もなくなりましたですね、目が怖いです。ゲヘゲヘしないで貰えますか?気持ち悪いです」

「は?可愛い子に気持ち悪いとかむしろご褒美だが?その目!ゴミを見る目はもはや至高の財より価値があるんだよ?理解してくれ頼むから自分の容姿がいかに優れているのかを!」

「うえっ…やばい人に絡んでしまったですよ…最悪です。出直すので赦してもらえませんか?」

「え?出直せるの?また会えるじゃん…ふへへ…おい、怯えんな逃げんな目をそらすな」

「逃げてから目をそらすってなんですか」

「マジレスするな、傷つくじゃん」

本気で引かれた、龍に。

いつの間にか形勢逆転して押していることに触れるのは野暮だろう。

頑張れシュナ、気持ちの悪い人間は灰も残らず消し飛ばそう。

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