第41話

落ちてた棒をふと気がついたらいつまでも握りしめていた経験、あると思います。

「ふーんふふんふーん」

曲なのかなんなのか、ご機嫌なのは伺える鼻歌のような何かと共にリズム良く歩く寧音。

とりあえず真っ直ぐ道が続くものだから、とバカ正直にただ前を向いて歩く。

「何も見えないんだけど…」

しばらく歩いてポツリとつぶやく。

歩けど歩けどただ大自然が目に飛び込むばかり。

「変化がなくて面白くないなこの風景」

文句は言いつつ、けれど歩くのは辞めない。

成長なのかあるいは…

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