第32話

「どう?愉快な自由落下の旅は。快適かい?」

ヘラヘラとした嫌な野郎がそこにいるのを感じる。

「チッ!」

とりあえず舌打ちはしたけれども。ども。

目が開けられないのがなおムカつく。あと快適に落ちてるサルーシェがムカつく。

「ねぇねぇ、どうなの?快適?ねえ?ねえ?」

クソ、ぶっ〇したい…このガキ。

「あっ、そっかそっか。風圧で目が開かないのかぁ〜残念だなぁ〜いい景色なのに。あとさっきまで叫んでたその元気どこいったのぉ?お出かけ長くなぁい?叫べよホラ、無様に恐怖に任せて叫び散らせよオラァ!!」

なんだこいつマジで、意味がわからん。

なぜここでこんなにも煽るのだ。

「さっきの恨みだオラ!オラオラ!」

さっきまでのあれあんなに効いたか?

まあ自由落下の最中にこれだけ煽ってコイツがスッキリするならいいか。

やれやれだぜ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る