第4話



洋食 満福亭


そう書かれた看板を背に咲と僕は店内へ


席に案内されるなり咲はメニュー表を開く


咲「オムライス色々ある…」


真剣な表情でメニュー表と向き合う咲が

おかしくみえる


咲「ねぇ、さっきからなによ。

  自分は決まったの?」


「あ、うん。いつもハンバーグセットだから」


咲「子供っぽい好み、、うん、私も決めた‼」


そういう咲を僕は子供っぽいなと思ったわけだけど

咲は店員を呼んで僕の分まで注文を済ませた

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因みに、、咲が頼んだのは「オムライスAセット」

ケチャップのオムライスと小さいハンバーグ

小さなサラダがついてくる

僕が頼んだ「ハンバーグセット」は

白米・ハンバーグ・サラダ という組み合わせ

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咲「ねぇ、わたし変?」


唐突に咲が話し始める。


そりゃ、父の元嫁の家に来て

そこで寝てる息子を叩き起こし

連れまわすし

なんなら初めから馴れ馴れしい

わがままな奴だなとは

正直思っている


が、言って良いものなのか。


咲「無言が一番腹立つ…」


そんなことを言われても

僕だって言えたら言っているわけで

自分でもこんな性格は好きじゃない


ウエイター「あの…」

気まずい雰囲気の中料理が来た


僕にとっては救われたわけだが

気まずさは変わらない訳で


不穏な空気の中僕たちは食事をした。


この時の僕らの距離はきっと

月とすっぽんのごとく…

この使い方は違うか。


意味深に満月が僕らを照らして

星が一本流れた。


咲「あ、流れた」


僕「ありがとう」


うっかり声に出たその声に

咲が突っかかってきて

僕は曖昧にはぐらかして

そうして僕たちは帰路に就く





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