第2話


そう、これは僕の長い夢のお話。


最後の夏休みを数えて過ごす僕

明日は3日目

今日も良い1日だった、おやすみ。



…あれ、今何時だ。

眩しくて目が覚めた


?「おはよう、もうお昼になっちゃうよ?」


突然耳なじみのない声が耳に飛び込んでくる

寝起きの僕は情報処理に時間が掛かった


そうして「君は…誰?」

ここは簡潔に。


?「え、麗子さんから聞いてない?おかしいなぁ」


麗子とは僕の母の名前である。

そして思い出す。

夏休みに入る前の母のセリフ


母「詩織?夏休みは家にいる?」

引きこもりの息子に聞くなんて無神経な母だ


母「…だから、頼んだわよ。」


何か頼まれてたな。

だがこの子が誰かは思い出せない


?「もう、君は忘れん坊なの?

   私たち昔はあんなに仲良しだったのに」


仲良し…いや知らん!!

僕は昔から陰キャだったんだぞ

なんて思っていると


?「仲良しだった女の子も居なかったって

   麗子さんの言ってた通りだね」


急に目の前で高笑いするその少女

僕はあっけに取られるしかなかった。


?「あはは…あー、ごめんねおかしくて

   私の名前は塩谷咲(しおやさき)一個下だよ」


よく喋る子だなぁ、と思いながら聞いていたら

聞き覚えのある名前なことにやっと気づいた


「咲って、父さんの」


そう、我が家は離婚していて

僕は母と二人暮らし


父は離婚後再婚し

父の再婚相手の連れ子が咲だった。


そしてあの日の母の頼まれごとは…



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