KAC2023 第6回お題「アンラッキー7」

水曜

第1話

〇『追い風』の世界

 1885年9月30日のメジャーリーグ。

 シカゴ・ホワイトストッキングスの優勝がかかったゲーム。

 敵も味方もどちらも極度の緊張状態であり、試合は白熱した攻防が続く。

 そして、運命の7回。

 ホワイトストッキングスの攻撃。白球が大きく打ちあがったところに強烈な『追い風』が吹く。ボールはスタンドへと飲み込まれてホームランとなったのだ。

 結果、ホワイトストッキングスは優勝を決めた。

「この試合を振り返って、どうですか?」

「そうだね。あの7回の幸運は今でも忘れられないよ。本当に、運が良かった」

 と、このように。

 後にシカゴ・ホワイトストッキングスの勝利投手は、この出来事を7回に起きた幸運……ラッキーセブンスと表現した。

 一説にはこれがラッキーセブンの一般的な用法の語源でもあるという。

 現在においても、

「あ、7が揃った」

「ラッキーセブンだね」

 なとど7は幸運の数字として広く浸透している。



〇『向かい風』の世界

 1885年9月30日のメジャーリーグ。

 シカゴ・ホワイトストッキングスの優勝がかかったゲーム。

 敵も味方もどちらも極度の緊張状態であり、試合は白熱した攻防が続く。

 そして、運命の7回。

 ホワイトストッキングスの攻撃。白球が大きく打ちあがったところに強烈な『向かい風』が吹く。ボールはスタンドに入らずフライとして打ち取られた。

 結果、ホワイトストッキングスは優勝を逃した。

「この試合を振り返って、どうですか?」

「そうだね。あの7回の不運は今でも忘れられないよ。本当に、運が悪かった」

 後にシカゴ・ホワイトストッキングスの負け投手は、この出来事を7回に起きた不運……アンラッキーセブンスと表現した。

 一説にはこれがアンラッキーセブンの一般的な用法の語源でもあるという。

 現在においても、

「あ、7が揃った」

「アンラッキーセブンだね」

 なとど7は不運の数字として広く浸透している。

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KAC2023 第6回お題「アンラッキー7」 水曜 @MARUDOKA

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