第六話 初スタジオ

「澪ちゃん歌ってみたとか出すつもりない」


「はい?」


都内の喫茶店、普段は事務所での打ち合わせが多いのだが最近は喫茶店が多い。立川さんはブラックコーヒーで私はミルクティー

初配信から一か月何事もなかったといいたいところだけど色々あった

まず同期撃沈しかも二人とも......... 一人目の理由はデビューして一週間で前世バレそこまではごまかせたのに配信での発言とSNSでの発言が過激すぎて謹慎、それが不満だったのかマネージャーとの会話履歴を暴露系配信者にリークそれが決めてになり解雇 スパークルもたたかれるかと思ったがその会話履歴での対応が良すぎて褒められたぐらいである。二人目に関しては普通に辞めた、うん、普通に、


という事で3期生は私ひとりになりましたとさ、最後の3期生となったわけで色々と注目を浴びてる今に動画を出すことで再生数も上がって登録者が増えるのではないかということらしい


「別にいいですけど、何系歌えばいいんですかね?」


「VTuber見てる人は基本若い人が多いし、普段VTuber見ない人も歌ってみたは基本再生されるから、流行の曲とかが妥当じゃないかな?」


「なるほど、じゃあ選曲は任せます、歌は得意なので難しすぎない曲であればオッケーです」


「分かりました、ではそういう方向で進めていきますね」


今日の打ち合わせではこれが一番重要な話で他には最近の配信の話とか私生活、とかの話をする


「じゃあ収録はスタジオでやるので日程が決まったら連絡しますね」


「え?、スタジオって使っていいんですか?」


「はい 基本ライバーさんたち専用ですから、決まり次第住所を送りますのでそのつもりで」


「分かりました。色々ありがとうございます、何から何まで」


「いえ、これが私の仕事ですし、私が担当してるのは澪ちゃん一人だけなんでそんな負担ではないですよ。それに....」


「それに?」


「いえ、なんでも、私先に行きますねお支払いしとくので」


行ってしまった、毎回支払いは立川さん持ち申し訳ない。


「歌かあああ、頑張るかああああああ」


頑張っていくか、一人でも


それにしても、お腹すいたなあサンドウィッチぐらい頼んでおけばよかったなあ


ピコん


喫茶店から家に帰り、配信をしてご飯を食べていたらスマホの通知音がした


確認すると立川さんからだった


明日の12時からでお願いします。住所は東京都.............


決まるのが早いなあ、まあ気変わりしてやる気がなくなるよりはましか、歌には感情が現れるっていうし、今日は夜更かしせずに寝るかあ




「おはよう。澪ちゃん、遅刻しないで偉いね!」


「あ、はい」


緊張して早起きしたなんて言えない、それにしてもスタジオかあなんか声優さあんみたいだなあ



「これが今日歌う曲の候補でまず一通り歌ってみて一番良かった曲を練習しようか、今日完成させる必要はないから焦らずやってこうね、それで今回お世話っていうかこれから収録の時は多分ずっとこの人かな?名前は本人からの希望で匿名なんで適当収録のおっちゃんって呼んであげて?私はそっち側の部屋にいるから何かあったらそのマイクから呼んでね?」


曲の候補には最近流行りの曲、昔からの名曲から、ラブソング、アニメソングが入っていた


「分かりました。今日はお願いします!!」


初めての収録、緊張するなああ

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