脳筋君と眼鏡君

碧空

のーきん君とめがね君のくだらない雑談

「松浦君ってさあ」


「なんだよ」


「結構脳筋だよねえ」



とある日、誰かの部屋で家庭用ゲーム機のコントローラーを持つ二人の少年。彼らの目の前にある画面に映るのはよくあるタイプのスタンダードな格ゲーだ。

お互いが対戦相手だというのは容易に想像がつく。



「あーね?まあそうだな。ゴリ押せるほうが好きだわ」


「僕はテクニック必要っていうか択が多いっていうか…そういうキャラ使いがちだから自キャラに慣れてないうちは松浦くん使ってる奴みたいなキャラ怖いんだよなあ…。」


「ほーん。つまり慣れたら勝てるって事か?」


「まあ動きが単調だからねぇ…」


「上等だコラ。やってやろうじゃねえか」


松浦と呼ばれる少年はパワーでどんどん押さえ込んでいる。

やがてもう片方のメガネをかけた少年が操るキャラクターのhpがゼロになった。

コントローラーから片方の手を離しだらりと腕を垂らし、背中にあるベッドに寄りかかり頭を乗せながら、メガネをかけた少年は悔しそうな顔をしている


「はぁ〜負けた〜〜。」


「はい勝ちー!ってかお前別にこーいうゲーム得意じゃねえんだろ?」


「まあ、そうだね」


「じゃあもう少し使いやすいキャラ使えばいいんじゃないのか?テクニック系好きだって言ってももっと他にいるだろ色々」


メガネをかけた少年は渋い顔になる。


「そうだけどさあ、だって…見た目がさぁ…」


「そうかそうか、美少女キャラが良いか。」


松浦は少し口角を上げ、ニヤリとした顔つきをしていた。

一方それを聞いたメガネをかけた少年は目を見開きギョッとした顔になる。


「いやいやいや、そうじゃなくて!気に入る見た目のキャラがいなくて個人的にマシなキャラ選んだだけなんだよ」


「お前むっつりだろ、絶対」


「断じて違う」


「いーや、むっつりだね」


「だから違うんだって、違うってーの。はあ~許さん。次絶対ぶっ倒すからな」


「はは、やってみろ」


こうして彼らの熱い一日は過ぎ去っていくのであった…。





メガネをかけた少年「めがねかけてるからって頭いいと思われるんですけど、別にそんなことないので毎回困るんですよね」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

脳筋君と眼鏡君 碧空 @aon_blue

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ