おまけep195 空間に歪みを作るほどのアンバランスとは
「ごちそうさまでした!あー美味しかった。ばいんばいん姉さんのバインミーは最高だね♡」
「あら、萌ちゃん。珍しいわね、褒めてくれるなんて。槍でも降ってきそう♡」
「そうですか??私は素直なので、褒めたいことがあれば褒めますけれど??」
「それはつまり、私は褒めるところが少ないと言いたいのかしら??」
「やだー、言いがかり〜♡怖いよぉ〜、お姉ちゃーん♡」
ばいんばいん姉さん、、いや。神がかったボディの童顔美人なみちる(忖度)が萌の嫌みに反応してキュンとくるかわいさで(忖度)ぷんぷんしていると、慌てて香織が仲裁に入る。
「こら。ダメでしょ、萌。突然来たのに美味しいご飯を作ってもらったんだから。」
「はーい。ごめんなさーい。」
「素直に謝れるのは偉いけど、最初から嫌なこと言わないんだよ?わかった?」
「ちょっとしたコミュニケーションだよ。私とみちるさんが急に仲良しこよししたって気味が悪いでしょう?」
「・・・確かに。って危ない、、騙されるところだった。これだから小悪魔系は…じゃなくて!だとしても喧嘩腰じゃなくて良いでしょ!?」
香織は萌のおでこに、軽く軽くデコピンをして嗜めた。これで許しておくれ、みちるさん。そう目配せをする平和軍の香織。その目線を少し横に流して妙を見ると、事なかれ主義の妙氏は知らんぷりして緑茶を啜っていた。ホントにこいつはよぉ…。ズズズ…
「はぁ。この2人がすぐ喧嘩になるのは、妙ちゃんが中心にいるからなんだけどなぁ〜?」
ビクッと体を揺らして目をそらす妙氏。まぁ、仕方がない。この人だってなにも好き好んで絶世の美少女に生まれ、魅了チートを持天から授かったわけではない。シスコンの妹に愛され、嫁にこれでもかと溺愛されるのは仕方がないのだ。*うらやましい限りだ代わってやるよとコメントが1万件ありましたありがとうございます。
「妙ちゃんはね?家族思いなのよ。本当はみちるの肩を持ちたいけど、できないのよね?♡だからあまり、妙ちゃんの優しさに甘えすぎないでね?」
勝ち誇ったどや顔で、みちるは腕を組んで萌を威嚇した。腕を組むとさらにばいんがばいんになるのだが。とりあえず3人ともみちるのばいんは無意識に目で確認した。スゲェ‼*なぜならあとの3人はちっぱいだから。一体あの中にはなにが詰まっているんだろうという興味で見てしまう。
「ええと。それで、、ご飯も食べ終わったことだし。萌たちは特に用事ないの?」*帰れば?的なニュアンスを含ませる妙氏。
「あ、なにそれ!?帰れってこと?おねーちゃんがみちるさんに軟禁されてるから私が来てあげたのに!」
「軟禁って、、別にされてないよ。。っていうかお互い社会人なんだから、あれこれと用事があると時間が経つのが早いだけで、、」
「そんなことどうでもいいの!妹が会いたがってるんだからお姉ちゃんは妹サービスすればいいの!」
めちゃくちゃだな。うーん、しばらく放っておくとここまで言われてしまうのか。そのうちデートすればいーやって軽く考えてた…。っていうか、みちるの目線が痛い。あーあー、これだからシスコン姉妹は、、って顔をしてる。。今は妹に絡まれ、妹が帰ったら帰ったで嫁に絡まれるのか…。なんて日だ。と妙は怯えた。コワイヨォ…
「よ、よし。わかった。じゃあ、姉らしく会話をしようじゃないか。それで、、萌と香織は上手くいってるの?仕事は順調そうだけど。」
「当たり前よ。上手くいってるなんてモンじゃないわよ。毎日甘いわよ。」
「そ、そう。。妹の恋愛事情をそんなにはっきりと言われると、、返事に困るけど、。」
「おねーちゃんは?みちるさんと上手くいってるの?鬼嫁のせいでストレス貯めてない?おねーちゃんって束縛されやすいから。また少し痩せた?無理してない?泣かされてない?」*どちて坊や発動。
そこまで言われちゃぁ、黙ってられねーぜ。大岡越前ことみちるは、身を乗り出した。冤罪など許さないんだぜ!
「聞き捨てならないわね?束縛なんてしなくたって、妙ちゃんは私といたいのよ!愛し合う夫婦なんだから。」
「そりゃ、みちるさんはそう言うわよね。私はお姉ちゃんに聞いてるのよ!」
「なら、答えてあげて!妙ちゃん!みちるとは磁石で引き合っているから離れられないのだと!卵と牛乳のようにっ!混ざり合って存在を高め合うのだとっ!!」
「じゃあ、私、小麦粉。」ヘェ…
「おお…!」*うっかりした妙
「おー!」*うっかりした香織
「なっ…こ、コイツ…。た、妙ちゃーん!!」アアン…
と、熱弁虚しく敗者となったみちるだった。
香織(お願いだからもう帰ろうよ、萌…)
妙(お願いだからもう帰って、萌…)
みちる(お願いだからもう来ないで、萌…)
萌(お願いだからもう実家に帰って、みちるさん…)
美人が集まりすぎると空間が歪む。(しらんけど。)
続く。
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