おまけep191 魅了チート。言い換えると女難。
「さて。みちるさん。クリスマスも終わったし、仕事も今日で終わり!あとは大掃除ですね!」
クリスマスが終わり、妙とみちるがお互いの仕事納めをした晩のこと。晩ご飯を食べ終わり、これから楽しみな冬休みの計画を立てようと話し合っていた。
「はい、あなた♡それにしても…二人で暮らして結構経つから物が増えたわね。」
「みちるの健康器具に美容グッズ、みちるの百合グッズ…。ぐちゃぐちゃして見えはするけど、いらないものはほとんどないんでしょ?」
「みちるさえ捨てないでいてくれたら断捨離してもいいわよ♡」
「じゃあ、私とカオルが主役になってる百合同人誌、全部捨ててもらって良い?」
「え、ダメなんですけど。1日1回はぺろっと読んでるから。あれがみちるの活力だから。」
「ヤキモチ妬きのくせに、それは大丈夫なのが意味わからないよ…。」
「別腹なのよ。絹子さんだってカオルさんと付き合ってるのに自分で描いて喜んでるでしょ?」
あまりその名前を出さないでほしい…。妙は若干のフラグを感じていた。やつらの嗅覚は鋭い。くる…きっとくる…。
ブブブ…。素晴らしいタイミングで妙のスマホが振動した。妙は震えて誰からか確かめる気にもならない。
「妙ちゃん?スマホ鳴ったよ?」
「あーうん。」
「見ないの?」
「見たくないの。誰かがここに来てしまいそうで。大晦日のお誘いかもしれないし。」
「あー、確かにぃ。大晦日は妙ちゃん、除夜の鐘と同時にみちるの鐘も鳴らしたいよね?」
「ん?二人でのんびり過ごしたいよ。連絡してくるのなんてやかましいメンツだろうし。」
まぁ、断ればいっか。妙はしぶしぶスマホを確認した。こわいからみちるに抱っこされてみた。ヨイチョット…
「誰からだった?」カワイイカワイイ‼
「末からだった♡お年玉の確認。」
「えー、自分から催促??笑」
「うん。もうすぐ高校に入学でしょ。バンドやりたいからギター買うんだって。こりゃ、今年は奮発しないとだなぁ!」
「そんなこと言って、嬉しそうよ?♡」
「まぁねー。末の妹が高校生になるんだもん。あんなにちっちゃくて私のそばから離れなかった子が・・・早いもんだね。」
「わかるわ。みちるも妙ちゃんが仕事の部署が変わったときに、大人になっていくんだなってちょっと寂しくなったもの。」
「そりゃ一緒に歳を取っていきますよ。」
抱っこされて何を言ってるのかしら。。かわいいわね、妙ちゃん。このまま襲ってしまおうかしら。*みちるは狩人の目になった。
ブブブブブ………
「あ、今度はみちるのスマホが、、」
「妙ちゃん、いいの。放っておいて。それよりみちるは妙ちゃんの温もりで全身の振動が止まらない・・・。」
「寒いってこと?とりあえず、確認だけはしなよ。。」
「あん、ムードがないわね。わかったわよ、、って、、うっ・・・これは。。」
「え、嫌な予感、的中??」
「香織からよ。萌ちゃんを止められなかったって、、、。こっちに向かってるそうよ。」
「な、なんだって、、うちの妹がすみません!!」
「妙ちゃん!みちるはいちゃいちゃしたい!!」
「な、なんだって!!?ど、どうすれば・・・。」
「チャイムが鳴るまで、、みちるの機嫌を取って!!さぁ!」
「わ、わかりました・・・では!」
「タイムリミットはおそらく、、20分。。」
「は、はい。えっと、」
「考えてはダメよ。感じて!!」
「え、余計難しい!!」
「愛に理由はいらないわ!!」
「ごめん意味がわからない!!」
「とりあえずぶちゅっと来たら良いじゃない!!!」
ブッチュゥゥゥゥゥゥゥ…………‼
(女難の多い年だったな・・・。)
と、妙は心の中で思った。
続く。
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