おまけep181 女子会だぁ!鐘をならせぇぇ!!
「妙ちゃん…そろそろ元気だして?尊厳を失ったのは気のせいよ♡」
「え、別に元気ないとか言ってないけど。。」ソンゲン・・・
寝起きに甘ったるいネクターを煮詰めたような声でみちるに甘えているのを妹に聞かれてしまった妙。どこにも八つ当たりできず、心の処理をするのに時間がかかっていた。
さて、4人は揃って妙と萌の実家に向かう。実家に着けば末っ子の末ちゃんが愛する妙にやかましく構うだろうから話もできないだろう。ゆっくり歩きながら会話を楽しんだ。*妙以外。
みちる「えっと、萌ちゃんたちへのおみやげはこれね。先に渡しておくね。」
萌「わー、ありがとう。みちるさん。温泉まんじゅうと…これは…漬物だね!しぶい!さすが年上♡」
みちる「あ?年齢関係ないから。海なし県と言えばまんじゅうと漬物よ!」
香織「うちらも今度連れてってよねー!みちるさんちの土地にアロエとか植えたい。取り立てアロエパックしてみた動画とか撮りたい!」*美容動画配信者の香織。
みちる「今度ね?宿を取ってゆっくり行きましょ。もちろん部屋はカップルで別々に。」
萌「わかってるって。ってか、おねーちゃん?せっかく萌と2人でいるんだからもっと話そうよぅ!」
みちる「2人じゃねーし。4人だし。」
妙「あ、うん。はい…。どうぞ話して?頷くことは出来るから。。」
香織「ダメージ強すぎ。笑」
萌「おねーちゃん、隠さなくてもデレデレなの皆にバレてるから…。今更落ち込まないでよ?」
妙「それ以上この話をしないでください。。」
そうこう言っていると、ついに実家についてしまった。玄関のチャイムを鳴らせば、末が突進してくるのは目に見えていた。末が唯一、この4人の中で興味がないのは、、
萌「じゃ、香織。玄関最初に入ってね。」
香織「え?まぁいいけど。はい。」
萌がチャイムを鳴らすと、ほぼ同時に家の中から階段を駆け下りる音がした。どどどどどどーって感じで。明らかに待っていた。妙の到着を待っていた末だ。
末「妙ちゃぁーーーーーーーんっ!!!!!」
玄関の鍵が開き、扉が開かれると共に、妖精のような可愛らしさの末がモモンガのごとく両手を広げて勢いよく飛びかかろうとした。このかわいいという名の暴力を受け止める役が香織だった。グラビア体型のみちるは末の執拗なセクハラに合うので離れた。
末「待ってたぁー♡」がしっ!ぎゅぅぅぅ!!すりすりすり!!!
香織「末ちゃん、久しぶりー!」
末「・・・ん?え?・・・は?なんであんたなのよー!!」
萌「こら。お姉さんにあんたって言わないの!」
末「末のお姉さんじゃないもん!た、妙ちゃ、、いたっ!妙ちゃぁん!!」
やっと、ピュアな心でひたすらに愛を向けてくれる最愛の妹に会えた妙は、さっきまでのやさぐれた心を一瞬で浄化された。
妙「末っ!おいで!!」マイエンジェル‼
末「妙ちゃん!妙ちゃん、妙ちゃんっ!」
ひしっと抱き合う二人。あとの3人は無視して家に上がり込んだ。もうこうなったら末は妙から離れない。2時間は妙に犠牲になってもらおうと話し合って決めた。
萌「おかあさーん。ただいま~。」
母「あら。4人お揃いで来たのね?みちるちゃんに香織ちゃん、いらっしゃい♡」
みちる「ご無沙汰しております♡」
香織「おじゃましまーす♪」
母「あら?妙は?」
萌「末に拉致られた。」
母「ああ、そう。じゃ、4人でお茶してましょう♪」
母・志恵は若い女性に囲まれて、上機嫌だった。まるで女学生に戻ったかのように。なんならこの中に入っても私ってイケてるんじゃない?くらいに思っていた。
「タコパしましょう!!ロシアンルーレットタコパよ!!デスソース買っておいたよ!!女子会よぉぉぉ!!!」ヒャッハー‼
え、普通にお寿司とかが良かったなと、3人は思ったけど、興奮気味の志恵を見て言えなかった。
続く。
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