おまけep179 たまには空気を読んだ脇役たち。

 みちるの実家に予定外に泊まった翌日。やっと2人は麗華と推し活仲間に解放されて東京に帰ることができた。


「ふぅ。。たっだいまー。」

「ああ、やっぱり家が一番ね。妙ちゃん、座ってて?冷たいお茶でも入れるわ♡」

「ありがと。結局、連休3日目は午前中潰れちゃったね。」

「あーん、貴重な休みなのにぃ。もう、お出かけは諦めてイチャイチャの日にしよぉ?♡」

「そうだね。しばらくゴロゴロしていたいし…。なんならウチの実家は来週でもいーよ?」

「そーいうわけにはいかないよ。お土産もあるし。明日行こう♡」

「いーの?みちるは二人きりの時間が欲しかったでしょ?」

「今日、べったりくっついていられたら大丈夫♡」

「そっか。じゃあ、おいで?」

「ああん、では…失礼します…♡」


 連休に入ってから、逆にイチャイチャする時間があまりなかった二人。ソファに寝転んだ妙がみちるを手招きした。

 みちるは妙の懐に入り込むと、潤んだ目で妙を見つめる。もう、二人の邪魔をするものはいない…。


「妙ちゃん…♡」

「みちる…」


 二人は心の中で思った。

(っしゃ。良いムード。これは疲れてるからあとでとは言えねぇ。)


 しっかりと抱き合い、静かに唇を重ねた二人。その時だった。またいつものように、現れるんだ。二人きりの時間を邪魔する…じゃ、邪魔をする、、あれ?


「あれ?今日は邪魔が…」

「入らないわね…。」

「え、じゃあ。いーんですか?」

「こ、このまま、、♡」


 いつもなら、こういう時に限ってチャイムが鳴る。妹やら、友人やらが邪魔をする。しかし今日は神様が味方したようだ、、


(わぁい♪)



 そして、、夕方。


「ああ、幸せ♡」

「だね。明日も明後日も休み。そして二人でこうしてダラダラと、、最高だね。」

「せっかくだから、今日は近場で外食でもして、とことん自堕落に過ごしませんか?あなた・・・。」

「そうだね、みちる。今日は、みちる感謝デーにするから、みちるの好きなものを食べにいこうよ。」

「みちるは妙ちゃんが美味しいって顔をしているのを見るのが一番幸せよ?♡」

「それだと、、みちるの手料理になっちゃうよ?」

「ああん、そんな嬉しいこと言って!♡」キャー!


 イチャイチャである。ベッタベタである。世界一甘いと言われる、インドのお菓子、グラムジャムンの勢いで甘い二人である。もはや減肥茶も杜仲茶も効き目はないくらいに甘いっ!インスリン総出です!


 このままでは、、何のオチもなくただの惚気で終わってしまうぞ。。さぁ、誰かこい!こいつらの邪魔をしろ!・・・と全読者は叫んだ。*言いがかりすみません。


「じゃ、服を着て?ご飯食べに行こう?」

「うん。あ、ねぇ。妙ちゃんのパーカー着てもいい?♡」

「うん、いいよ。」

「えへへ。妙ちゃんの匂いする〜♡」

「かわいい。それ似合ってるよ。いつ着ても良いからね」

「うん。妙ちゃん、しゅき!♡」

「私もみちるがだいすきー!」


 

 なんてこった。。誰も邪魔しに来なかった。

 胃もたれした方、申し訳ございません。。



 続く。



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