おまけep177 みちるのフィルターこそ正常なのよ
妙とみちるは、みちるの母に連れられて、韓流アイドルファンが集うという韓国料理屋に来ていた。店内にはアイドルの動画が流れていて、壁中にサインが掲げられていた。
「うわぁ・・・すごい。。なんでこんな田舎にアイドルが来ているのかしら、、。」
「さぁ、お母さんも不思議だったから尋ねてみたのだけど、答えてはくれなかったわ。」
なんらかのコネクションがあるのだろうか、、しかし妙にとってそんなことはどうでもよかった。なぜなら、水槽に泳ぐイカとタコが刺身で食べられると書いてあったから。
「ああん、妙ちゃんが水槽に夢中だわ。イカとタコだねぇ♡水族館みたいだねぇ♡」
「うん、見て?お刺身で食べるんだって。」
「食べようねぇ♡かわいいね妙ちゃん、人魚姫みたいだよ♡」
「みちるのフィルター、どうなってんの??」
3人はテーブルに通されると、まずはトウモロコシのひげ茶を頼んだ。
「さぁ、妙ちゃん。注文は妙ちゃんがしていいよ♡」
「はーい。」*いつも通りなので慣れている。
「お母さん。ついにお母さんもこの時がやってきたわね。妙ちゃんのかわいいが詰まったオーダーをどうぞお楽しみ下さい。無料です。」
「すみませーん。」
「はーい。今行きまーす。」
さぁ、舞台は整った。なんなら、店にいる他の客も妙を見ていた。もしかして、アイドルかしらと思っている。なにせ恋愛破壊神、魅了チート持ちの奇跡の美少女だ。
「注文お願いしまーす。ええと、まずきむち!もりあわせを1つ。それと、ちゃぷちぇ!」
麗華「きゃー、かわいいっ!」
みちる「ああん、何度聞いてもかわいい♡」
妙は無視した。
「あと、とっぽぎとー、さむぎょぷさるを2人前。さんちゅついてますか?」
麗華「かわいいっ!かわいいっ!」
みちる「ぎゃわいいっ♡」
妙は堪えて無視した。
「それとー、けらんちむ。とりあえずそれでー。」
麗華「はぁうっ!」
みちる「読んでやっと言えてるところがたまらないのよね♡」
妙はもうどうでもよかった。
「また足りなかったら注文しようね。」
麗華「うんっ!♡」
みちる「うんっ!♡」
店員「はいぃ!♡」
そして、近くにいた客もあり得ない笑顔で頷いていた。ウン、ウン‼
妙の心の中
(まったく。いつもこれだ。何が嫌かって、、狙って言ってるみたいに思われるのがいやなんだよ。。普通に言っているのに。。みちるの前ではいいよ?他の人の前だと恥ずかしいっての。)
かわいすぎて生まれてしまった者の宿命であった。
麗華「はぁぁ・・・。みちるにはないかわいさね・・・。」
みちる「みちるはグラビア寄りだからね。妙ちゃんのかわいさは天性よ。」
妙「これ以上はやめてください、、。食欲がなくなります、、。」
料理が運ばれてくると、妙の機嫌も直り、サンチュに三枚肉を巻き巻きしてご満悦になった。
「ご満悦パンダちゃん♡辛いスープ飲む?」
「飲むー!」
みちるの心の中
(はぁ。かわいい♡店中が今にもサインをして下さいと近寄ってきそうな顔をして妙ちゃんを見ているわ。そうでしょう、そうでしょう。わかるわ・・・。だって、うちの子、かわいいもん♡)
久しぶりの脂ものを食べて、妙は肌がツヤツヤした。そして、麗華とみちるは、妙ちゃんかわいいを浴びて肌がツヤッツヤしたのだった。
続く。
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