おまけep160 ぎぃぎぃ♪
今日は平日。妙とみちるは、仕事終わりに待ち合わせをして、外食をする予定だ。
「戸田ちゃーん、私帰るねー。お先に〜!」
「え、いつもなら待っててくれるのに。どこか行くんですか?」
「うん。妙ちゃんと晩ご飯行く約束なの〜♡みちるとデートしたいんだってぇ~♡」
「ソウデスカー!イッテラッシャーイ!」
「さってと。あ、ラブレター来てる♡(チャットのメッセージ)・・・なになに?あ、もう着いたって!急がなキャァーーーー!!かわいいっ!パンダがちゅーしてるスタンプ~♡」
万年幸福女、みちる。パタパタと愛する人の元へ走る。ちなみに胸が揺れるから走るのは遅い。バインバイン‼
「あ、いたっ!あなたー!」
「あ、みちりゅー!」
「あんっ、すいこまれるぅぅー!」ブチュ‼
「フゴォォォ!!!」*唇打撲。
「なんて吸引力♡」
「いたた、、外ではダメって言ったでしょ?」
「事故です♡」
「いつか歯が折れそう・・・。さて、、回転寿司でいいんだよね?行こ?」
「うん♡妙ちゃんの好きな、新幹線が運んでくるやつね!」
回転寿司の店に入り着席すると、甲斐甲斐しくみちるはおしぼりを妙に渡し、お茶を入れ、妙の醤油皿に醤油を入れ、妙の好きな茶碗蒸しをオーダーした。妙はもう慣れたので黙ってされるままになっていた。決して好きでやらせているわけではない。。
「海老フライ、ハンバーグ、たまご・・・」
「もう!妙ちゃんったら。パワーフードばっかりなんだから♡」
安定にいちゃこらしていると、みちるのスマホが震えた。この振動を0.1として記憶して欲しい。
「ん。あ!えっちゃんから報告だ!えーうそぉー!妙ちゃん、聞いて?えっちゃんが末ちゃんと上手くいったらしいよ♡」
その時だった。みちると妙の前に積み重ねられた寿司皿が、激しく振動し始めた。その振動は100を越えていた。ガタガタガタガタガタガタガタ・・・
「え、な、なにっ!?あれ、ここだけが揺れて・・・ってええっ!?た、妙ちゃん!!??」
「だ、だ、だ、だ、だ、だだだだ、、ダメだ・・・!まだ早いっ・・・末はまだ、、そんな、、恋愛なんて早いっ・・・止めないと、、止めさせないと、、、」
「た、妙ちゃん・・・落ち着いてっ!!ほら、ガリだよ!!」
みちるはガリなら鎮静作用があると思い、妙の口にガリを詰めた。かなりの量だった。
「うぐっ!か、辛いっ!水・・・!!」*今日はやたらひどい目に遭っている妙。
「落ち着いて?あのね、友達になれたって報告だよ?」
「な、なんだ・・・。付き合ったわけじゃないのか、、焦った。。」
「同じ高校に進学して、一緒にバンドやるんだって!へぇ~、なになに?えっちゃんがベースで、、末ちゃんはボーカルとギターかぁ!かわいいからすぐデビューしちゃいそうだね!」
「え・・・なんて?今、なんて?」
「ん?すぐデビュー・・・」
「いや。。末がボーカル・・・?」
「うん。もしかして、歌が下手とか?」
「・・・下手なんてもんじゃない、、あの子は人魚だ、、得るものが多かったあの子は、、音感を奪われて生まれし者・・・。イルカの鳴き声に近い・・・。ごくん。。」*ようやくガリを飲み込めた。
「い、イルカの鳴き声・・・。かわいいイメージ。。」
「言い方を変えよう。ガラスを爪でひっかいた音だ。。声はかわいいのになぜかそうなる・・・。」
「それって、、バンドとかできるのかな、、ギターも危ういんじゃ、、」
「いや、あの子はピアノを習っているけどそれは上手なんだよ。あれほどの美少女に生まれた代償、、それが音痴!あとは完璧なんだ、、ヤンデレな所と音痴なのだけ除けばっ!!」
「あ、ヤンデレを短所扱いしたわね!妙ちゃんの奥さんは元祖ヤンデレよ!」
「そうだった。でもみちるのヤンデレに付き合えるのは私しかいないよ・・・。」
「確かに。。うーん。まぁ、本人達が楽しければ、、いいか。」
「そうね、、メジャーはちょっと、、」
「えっちゃん、、末ちゃんを止められると良いけど・・・。」
えっちゃん。。なんか、ありがとね。*放棄。
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