おまけep151 八重子の恋愛力は幼稚園児レベルだと思って頂ければ。ヒヒヒ・・・

 翌日の晩。妙の帰宅時のこと。


「たっだいま~!みちる~!」玄関を開ける妙。

「あ・・・お帰りなさい。」八重子、正座で妙を待ち構える。


「・・・は?え、なんで今日もいるの!?昨日来たばかりでしょ!!」

「大変なんです。助けてください。」

「え?な、なんかあったの?とりあえず、リビング行こうか。。」


 神妙な顔をした八重子が自宅で待ち構えていた妙。さすがに心配してゆっくり話を聞こうとリビングへと移動した。


「妙ちゃん、お帰りなさい♡」

「みちる、、ただいま。えっと、」

「八重子さんはさっき来たばっかりなの。今日は私がご飯を作るから、話を聞いてあげて?♡」

「わかった。ごめんね、ありがとう。じゃあ、そうするね。」

「うん♡妻の勤めですから♡」


 いつもならこの流れだと、いちゃラブいちゃラブするところだけど、我慢して八重子の正面に座ってゆっくり話を聞くことにした妙。


「それで?なにがあったの?」

「実は、生まれて初めて恋愛フラグが立ったんです。。」

「え、昨日の今日で??」

「っていうか、昨日のここからの帰りにです。どうしたら良いのかわからなくって。」

「詳しく聞かせてよ。」

「はい、実は昨日の帰りに銭湯で・・・」


 八重子は、詳細に徳永笑子との出会いを妙に話した。


「というわけで、、まだ恋をしているとは言えませんし、向こうもただのファンと言った感じなのですが、、それでも八重子には人生初のことでして、、。」


「なるほど?いいじゃん。恋って言うのは、この人に恋しよう!って決めてするもんじゃないよ?気がついたら、お互いがいつもそばにいたいって思って付き合うんだと思うから。様子をみなよ。」


「は、はい。確かに。でも、私が妙さんを初めて見たときには、雷に打たれたような衝撃があったんです。笑子氏にはそれは感じなかった。。」


「うーん。八重子は私の見た目だけで衝撃を受けたんでしょ?中身はみてないじゃん。でも今回は中身から入ってるというか、、もっと穏やかに気持ちが高まっていくことだってあるんだよ。」


「さ、さすが、学園一の奇跡の美少女。。恋愛マスター。恋愛破壊神!」


「これで落ち着いた?ご飯食べたら帰ってよね?」


「相変わらず冷たい、、好きです。あ、でも火曜日に笑子氏が私の家に来るんです。どのように接すれば、、」


「その人は、仕事柄、八重子のメイクを勉強したいんだよね?余計なことは考えずに、メイクのことだけをしっかり教えてあげたら?」


「は、はい、、そうですね。わかりました。。ああ、緊張する・・・。」


 そこへ、晩ご飯の支度を終えたみちるがやってきた。


みちる「ごはんできたわよー♡」

妙「あ、ありがと。みちる。」

八重子「そ、そうだ。ご飯だ。火曜日はご飯をどうしようと思ったんです。自炊などまったくできないんです。」

みちる「みちるもキッチンで話は大体聞こえてたけど、八重子さんって天才肌というか、、仕事以外めっきりダメなんだね。笑」

八重子「はい。仰るとおりです。私はヒューマンとしてのコミュニケーションがどうしても苦手です。」

みちる「良いんじゃないかな。八重子さんが無理して頑張ったとしても、ずっとは続かないし。ありのままで接して、それでダメならその人は八重子さんの恋の相手じゃないんだよ。って言うか、大丈夫。八重子さんは私たちとちゃんと会話してるじゃない♡」

八重子「みちるさん・・・。やっぱり、八重子はみちるさんを推します。」

みちる「さ、ご飯食べよ♡」

妙「ご飯食べたら帰ってね。新婚の夜はいろいろあるんだから。」

八重子「冷たい・・・。やっぱり好きです。。」



 その頃の笑子


「た、大変っ!火曜日、なにを着ていこうかしら!!メ、メイクは、、そうだ!ヤッコ様の最新ナチュラルメイクを完璧に模倣していこう!練習しなきゃっ!!


 あああっ!!きっと、お腹が空くわよね!て、手料理をっ!!胃袋を掴んで、、ん?え?胃袋を掴んでなに?なんかおかしいのよね、私。


 それより、私の方が年上だとバレてしまったんだから!頼りになるところを見せないと!!手料理を持って、、メイクも完璧にして!繋いでみせる!このご縁!!」


 あいーやぁ!あいやーぁぁぁ!!*八重子流メイクのかけ声



 めちゃくちゃ意気込んでいた。



 続く。

 

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