おまけep133 恋する女は誘惑の仕方も詰めも甘いの

「戸田ちゃん・・・。最高の私を演出するには、なにがいいと思う?」

「え、また夜の話ですか??」


 みちるが働くクリニックが閉業し、更衣室で着替えながらみちるは受付の戸田ちゃんと話していた。


「見て?これ新しいブラなの。グイグイッ」

「うわ。寄せ上げぱねぇな!2カップは上がってそう!!」

「もうこれは朝使ってしまったの。めちゃくちゃ嬉しそうだった妙ちゃん。あのね、今日は妙ちゃんが会社の飲み会なの。みちる実は他の女がいるから心配なのね?笑顔で行ってらっしゃいって言ったの。でも本当はすごくいやなのね?」

「でた。闇が深いっ!大丈夫に決まってるじゃないですかぁ。そんな、会社の同僚くらいで心配してたら軟禁するしかなくなりますよ??」

「軟禁かぁ。。それも手だよね。。」

「え、冗談ですよね??」

「とりあえず、どんな女に口説かれたとしても、私以上の女なんていないってところをね、心底わからせるためには何かぐっとくる誘惑が必要なのよ!」

「あーっと。そうですね、、すごい下着でも着て待ってれば??」

「そうよね、、戸田ちゃん。結局あの人は下着が好きなのよ。。ちょっと下着屋に付き合いなさい!」

「え~??何かある度に付き添うのめんどい~。でもどんな下着買うか気になるから行くけどさ~。」


 着替え終わると、二人は駅の方へと歩いて行く。

「この辺のショップで選ぶ、、って、あっ!」

「え、なんですか、今度は?」

「しっ!妙ちゃんがいるの!!あ、会社の人たちと一緒なのね!!」

「え、噂をすればですね。。会社近いですもんね。。」


 妙は、カオルとその他の社員と共に、およそ10名くらいで歩いていた。そして、地下にある居酒屋へと入っていった。

「あ、地下に入ってしまったぁ!これでは監視ができないっ!」

「え、いつから監視することに、、?」

「戸田ちゃん。。居酒屋とかでご飯とか食べたりしたくなったりとかってなぁい?」

「え、断りづらっ。いいですよ、行きますよ。隣の席に座るんでしょ?」

「え、どうしよう。ちょっと離れてないとバレるよね?」

「あんた、どこに座っててもバレるよ。なんか騒がしいんだよ存在が。。」

「じゃあ、下着じゃなくて帽子買う!」


 こうして、みちるは結局我慢できない子に成り下がった。帽子を買ったけど、朝着ていた服だからすぐにバレそうだけど、、みちると戸田ちゃんは妙のいる居酒屋へと潜入したのだった。


 そろーり、そろーり。地下への階段を降りる二人。

「いやっしゃーやっせーーーぃ!!!!」

「しっ!しずかにぃ!!」

「えっと、二人です。」

「さっき入ってきた団体が見えやすくてちょっと離れたところにして下さい!」

「かしこやっしたぁーーーーー!!」

「うるさっ。」


 妙がいる団体は座敷に座った。そこから少し離れたテーブル席にみちる達は座った。帽子を被ったみちるは妙達に背を向けている。戸田ちゃんに様子を探らせて実況させる気だ。


 とそんなときだった。妙が立ち上がって挨拶を求められたとき、ふと前を向くと、そこには知った顔が。そう、妙はもう何度も戸田ちゃんを見て面識があったのだ。


 パチっ。目が合った。ここからは目と目で通じ合った二人のなんとなくの会話をお届けします。


(と、戸田さん。。そこにいるのはみちる?)

(うん。私といるのはみちるさん。)

(来ちゃったの?)

(うん。止められなかったの。ごめんね。)

(わかった。ごめんね戸田さん。。みちるにはバレたの言わないで?)

(了解!)



 ナイスバッテリー。


みちる「戸田ちゃん、、かわいい女はいる??」

戸田「ううーん、カスばっかりだな。」*もう適当



 続く。

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