おまけep131 うちの亭主は乳酸菌飲料が似合うの♡

 この物語の主役は、、私なんだよね、、。

 妙はみちるの胸に抱かれてちょっとそんな風に思っていた。どうも、周りの人に振り回されている。勝手なイメージを作られている。なんならみちるにすら。


「私って、普段どんなだっけ・・・?」ボー

「ん?妙ちゃんは私のマドンナよ?」

「いや、マドンナじゃなくて、、」

「んっと、エンジェル??♡」イイコイイコ


 みちるの心の中

(まずい、、思ったよりも妙ちゃんが落ち込んでいる。。そうよね、この子はあまり外で愛想を振りまくタイプじゃないもの。。営業なんて、あちこちで顔のことばっかり言われて、口説かれて、大変な思いをするに違いないわっ!)


 やっと妙の気持ちがわかってきたみちる。

「そろそろ、ご飯食べる?妙ちゃんの好きな鰺の開きだよ?本当の妙ちゃんは、お魚も上手に骨を取って食べられるクールな大人だよ?」

「ありがとう、、ちょっと勇気が湧いてきた。。」

「お味噌汁とみちる特製のおつけものもあるから、、きっとお腹がポコポコしてきて元気になるよ♡」

「うん。ちょっと会社辞めようかなって悩んでたけど、、もう少し頑張ってみる・・・。」


(そんなにいやなんだな・・・。)とみちるは状況を理解した。


(今日、夜の方はどうなっちゃうかしら、、いやいや。今はそんなことを考えたらいけないわね、、でも私ができる事なんてなにもないし。帰ってきたら元気づけてあげるしかないか。それにしても、、いじけて抱っこされてる妙ちゃん、、極上にかわいい♡)


 可愛すぎて魚の骨を全部取ってもらえたクールな大人、妙。

「はい、あーん♡」

「あーん。。オイシイ‼」



 数週間後。


 妙はついに営業に配属されてしまった。足を引きずるように会社に出かけていった妙。ポケットにはみちるの写真がお守りとして入れられていた。*女除け


 夜になってみちるが晩ご飯を作って待っていると、玄関のドアの開く音が。

「みちるんるん~!たっだいま~!」

「あ、妙ちゃん!どうだった?みちる心配であらゆる乳酸菌飲料を買い占めて、、」

「聞いてー?営業って前より給料良いんだって~!なんかね、こんなにもらえるんだーって!結婚してお給料も上がったなんて最高~!」

「え、そうなの?良かったね!なんにしても妙ちゃんが元気ならみちるはなんでもいいよ!」

「あとね、八重子が次は妙とみちるの百合を描くから許してくれって。デレデレのいちゃいちゃで書くってさ。楽しみだね~♪」

「え、そうなんだ?妙ちゃん、私となら別にいいの?」

「うん!ラブラブで描いてくれーって言ってきたぁ!」

「はうっ!きゅんが、、♡」


「はい、これケーキ買ってきたよ?もうすぐお金持ちだかんね。さ、ご飯ご飯~!」


 るんるんじゃないの、、妙ちゃん。。

 うちの子、ちゃんと冒険して強くなって帰ってきた。偉いね、妙ちゃん♡


 しばらくはヤンをださずに甘やかしに徹するみちるだった。

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