おまけep116 底なし感…下さい…

 妙は今、みちるワールドという地球より少し重力の強いところで、賢明によちよち歩こうとしていた。


(ほんっと、女の子って複雑な生き物だよね…。)


 仕事のお昼休憩中なんだけど、香織からチクリ情報がメッセージで送られてきたんだ。みちるがまた、私の愛に飢えていると…。

 うそーん。毎日、めちゃくちゃいちゃいちゃしてるし、、充分愛は伝えてるはずなのに…。


 なんでかなぁ〜。もう、ホルモンとかバイオリズムってことで、落ち着くのを待てば良いのかな?

 これはまた、結婚の先輩である光枝さんに聞いてみるか??うーん。


 あ!ああっ!いいね!それいいね!最高のアドバイザー見つけたわ。萌だわ。

 ですよねー!なぜ気が付かなかったんだろう…!香織なんて、私より鈍ちんなんだ。香織より萌のほうがみちるの心情に近いじゃん!


 ほほーっ!妙氏賢い〜♡

 自己肯定感爆上がりだぜっ!

 妹に恋愛相談することで自信を取り戻す妙氏であった。


 ということで、仕事終わりに妹に相談するためにファミレスでご飯を奢ることにした妙。あまり遅くなるとさらにみちるが欠乏症を起こしかねない。リミットがあるぜ!

「お姉ちゃん・・・。萌、、うれしくて泣きそう・・・。こないだデートしたばっかりなのに、もうお姉ちゃんから萌を求めてくれるなんて・・・。お願い、、ほっぺ触らせて・・・。」

「うわ、、わかったわかった。ほっぺ触らせてあげるから、、泣かないでっ!」


 やっぱりヤンデレについて尋ねるならヤンデレに限ると思った妙だった。


「それで、またみちるワールドの怪なのね?」

「そー。与えても与えても足りない愛を満たすにはどうすれば??萌もいつもそんな感じじゃん?」

「お姉ちゃん…。やっと、やっと私の面倒なところに踏み込んでくれるのね…。」 

「え、あ。凄い間違えた気がしてきた。」


「いい?お姉ちゃん。私とみちるさんは、認めたくないけど同じルーツのDNAを持っていると思う。ハプログループMよ。お姉ちゃんはSね。たまにいじめたくなるけど。」

「ふ、ふぅん。なんだか難しいな。」

「いい?ハプロM、つまり私とみちるさんは…、自分の愛が重すぎるから、どれほど恋人に愛されても軽く感じてしまう。そう、これは…私達のエラーであることを認めます。」

「ほう…。なんとなくわかる。」

「おそらくみちるさんはとっくにわかっているの。だからこそ、自分と向き合いながら、お姉ちゃんにぶつけることもあれば我慢して隠すこともあるわ。」 

「あ、なんかまさにそうなんだと思う。」

「お姉ちゃん、解決策は至ってシンプル。で、対価は?」

「ほっぺとご飯では足りない、と??」

「あと一つくらい欲しいわ。私たちの愛は重いんだと言ったでしょ?」

「うーん、えっと…では。今度実家に帰った時に一緒にお風呂。赤ちゃん抱っこもつけます。」

「え、全身が今、とくんと跳ねた…。では契約成立です♡では、私がお姉ちゃんにされたいこと、、もとい、私がみちるさんなら…」


 ふんふん…な、なるほど、、みちるが?普段してるくらい?


 うん、重くね。。底なし感…ああ、たとえば、うん?え?寝てるところを?


 え、そんな…?いい…の、それ。許可はいらない、そ、そう…。え?そんな…急には…え?萌、香織にそんなことを…?!


 ど、ど、どっひゃぁ…。


 わ、わかった…あ、ありがとう…。はい、帰ったらすぐにでも…。



 この、姉妹は…。


 続く。

 

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