おまけep96 転がりたい転がされたい

 私の名前は妙。先日23歳になったばかりの会社員なの。

 私ね、2歳の時に妹が出来てからずっと、女の子は甘やかさないといけないって思ってたのね。それから何年かして、また妹が出来て、、おんぶに抱っこしてずっと妹たちをあやしてたんだ。


 お母さんがね、「貴方も2歳までは甘えん坊で、ママから離れなかったわよ。」って言うの。それでね、「妹が出来てからも、たまにこっそりママを独り占めさせてあげてたよ。」って言うのね。


 私ね、6個上の彼女が出来て、最近結婚したの。

 すっごくかわいくてね、見ていると甘やかしてでろでろにしたくなるんだけど、あっちのほうがお姉さんぶっててね。最初はこっちが甘やかされてたの。それに慣れなくって、どうしたら良いかわかんなかったの。ようやく慣れてきたかな。


「みちるー、まだー?」

「はーい♡今行くから待っててねー♡」

「早くー!!寂しいよー!」

「もう、妙ちゃんったら。一人で寝られないのね♡」


 みちるは私を甘やかしたいから、たまにはこうして甘えてあげるようにしてるんだよね。


「わーい、みちるきたー♡ぎゅーしてー!」

「あは♡かわいい亭主関白さんですね♡」

「そうだぞーもっとなでなでしろー!」

「ああ、なんて強気な赤ちゃん♡将来は武将ですね♡」


 うんうん。これでみちるはしばらく機嫌が良いはずだよ。家族サービスも大変なんだ。特に新婚さんだからね。


「お尻じゃなくて、頭なでてー!」

「あ、ごめん。ついうっかり♡」

「そんなことしたら倍返しだぞー」

「え♡ご褒美にしかならないんですけど♡」

「ぐぬぬ。何をしてもHPを削れないっ!メタルみちる!」


 まぁ、、こんなやりとりも、みちるが楽しそうだから私も楽しいかな。


「今日の妙ちゃんはなかなか眠れなそうでちゅね♡あれ読んであげようか?【転生したらきんつばみたいに甘い彼女が出来てコルセットがつけられなくなりました】。妙ちゃんあれ読むとすやすや寝るよね♡」


「きんつばじゃなくて落雁ね?あれは名作だね。完結してしまったのが惜しまれるよ。」


 私は声フェチだから、みちるが本を読んでくれるとすっごく気持ちよく寝られるんだけど、みちるはなんか、、私が寝たのを見て悶えちゃってなかなか眠れないって言ってた。夫婦って難しいよね。みちるはお腹をなでてあげるとすぐ寝るけど、それだと私がムラッとして眠れなくなるし。。


「ねぇ、みちる。。明日の、朝ご飯、、ふぁぁ・・・なぁに・・・?」

「明日は妙ちゃんの好きな目玉焼きトーストだよ♡」

「そっか・・・けちゃっぷ・・・ぐぅ・・・。」



 みちるは悶絶した。


 ぎゃ、ぎゃわいいっ!今日の最後の言葉は「けちゃっぷ・・・」なのねぇぇぇぇ!!!!♡♡♡


 信じられない・・・。なに?この未知の生命・・・♡♡♡



 すっかり甘えん坊さんになってからに♡

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