おまけep93 この日を誰よりも待ちわびたみちる
もうすぐ妙の誕生日だ。
奇跡の美人。魅了チート持ち、恋愛破壊神はめでたく23歳になる。
妙の会社では、なんとか二人で誕生日を祝いたい社員とか多いんだけど、そういうのは軽くかわせる。下手したら学生時代の知り合いとかもなんとか会おうとして誕生日前に連絡してくるんだけど、それもまぁ余裕でかわせる。
妙が抗えないのはシスコンの妹二人と、愛する奥さんのみちるだけ。
「ああ、この時をずっと待っていた。嬉しい・・・。」
誰よりもこの時を待ち続け、喜び震えているのはみちるだった。なぜかというと、二人が出会ったのは妙が22歳でみちるが28歳の時。しかしすぐにみちるは29歳に。7歳差と6歳差ではみちるにとって大きな差があった。もちろん妙はまったく気にしていないのだが。
「さぁ。当日はどうしましょ?木曜日だったわよね。萌ちゃんと末ちゃんがうるさそうだから、土曜の夜か日曜日はみんなでお祝いするとして、、当日は二人きりで・・・♡」
ケーキ、焼いてあげたいなぁ。。だけど、内緒で焼く暇なんて・・・。あ!そうだ。ゆ、有給、、使っちゃう・・・?あ、でも使うなら二人で有効に・・・。うーん。でも手作りしたい。。うん。やっぱり休みにしちゃおう♡
ああっ、妙ちゃんが大人になっちゃう♡私のパンダ赤ちゃん♡寂しいような、、嬉しいような、、。
みちるが浮き足だったまま時は流れ、水曜日の夜。0時になると共に、みちるはベッドの中で妙におめでとうを伝えた。なんか、そのあともとっても楽しかったらしい。プレゼントは明日渡すねといいつつ、みちるがプレゼントされたらしい。
そして当日。妙はいつものように仕事に出かけた。みちるはちょっと後から出勤なので、休みにしたのはバレていない。
「さてさてー♡ケーキ作っちゃうぞー!♡」
あああっ♡ 愛する人を待ち、ケーキを焼く。。良いわね、、とても良いわ♡
いずれこういう風に主婦になって妙ちゃんの帰りを待ってみたい。あ、でも、私が働いて妙ちゃんがおうちで待っていてくれるのも捨てがたい。。あ、でもでも!二人で同じ仕事をしてずっと一緒に居るのも捨てがたい。。ああっ、体がいくつあっても足りないっ!♡アアアアア・・・捗る・・・。
さぁ、生地は出来た。あとは焼けるのを待つだけ。。生クリームはピンク色にするの・・・。だって今朝の占いで、ラッキーカラーはピンクって言ってたから♡なんで私の頭の中がピンク色だってわかったんだろう?占いってすごい♡
数時間後。
あとはぁ、、生地が冷めたから、、妙ちゃんみたいな甘酸っぱい苺とぉ、、妙ちゃんみたいな甘い生クリームとぉ、、私たちみたいに重ねて重ねて・・・♡
*お前が一番甘いよ。重ねすぎだよ。
さぁ、出来た♡待っててね、妙ちゃん!♡
*帰りを待ってるのはお前。
夜。妙の帰宅。
「ただいまー♡ちゅーしてー!」
「ああん♡かわいいがかわいいこと言って帰ってきたぁ!♡」
「ん?クンクン。。なんかみちるから甘い匂いがするぞ?こんなに甘かったっけ??」
「やだ、まだ内緒!♡っていうか誕生日おめでとう!♡」
「ありがとー!これで1個みちるに近づいたから、亭主関白でいくぞー!」
「やだぁ!妄想が止まらないっ!♡」
楽しいの権化、玄関で一盛り上がりしつつ、食卓へと移動する。
「おわぁぁぁ!なんじゃこりゃぁ!!」
「うふふ、頑張って作りましたー!♡」
ケーキの前に、食卓にはローストビーフや魚のムニエルなど、フルコースが並んでいた。
「こ、これは・・・!!すごい!あああっ!なんて素敵な奥さんなんですか?!」
「あああ、もうその言葉だけで頑張った甲斐があるんだけど、とりあえず抱きしめてください!♡」
*あともう少しで終わります。最後まで読んでくださると・・・。
「いただきます!・・・もぐもぐ。う、うわぁ!おいっしい~!!」
「ホント?良かったぁ!♡」
「し、幸せだよぉ~!泣」
「うふふふ♡あのね、実は、ケーキも焼いたんだよ?」
「え!本当にっ!?」
「内緒で有給使っちゃった!♡」
「えー、それだったら私も有休使ってずっと見てたかったなぁ!」
「あ、そうかー。その手があったか。じゃあ、来年は二人で休んじゃおうね♡」
「こんなに幸せで良いのかなー!」
「いいに決まってるじゃん♡妙ちゃんは私の天使なんだから♡」
妙ちゃん。。貴方はそう言うけれど、、幸せなのは私の方よ・・・。見て?この嬉しそうな顔。目を細めて私に微笑みかける天使。これほどの幸福を与えられる人間など、私以外、きっといない・・・。か、かわいい。私、今、この子を産みたかったとさえ思う。。で、でも、恋人で良かった。。
「ではでは~!はい、ケーキでーす♡」
「うわぁぁぁ!ピンクすごー!」
「プレゼントもございます。まず私からはこちら。お揃いのネックレスでございます。」
「うわぁ、、ありがとう!お揃い嬉しい!」
「そして、うちの両親からは、、アメジストのドームが送られてきました。」
「え、うそ。も、もしかしてあの・・・玄関に飾られていたような・・・?!」
「はい、売りさばくか?ってくらいなんかすごいのがきました。こちらですどうぞ、ででん。」
「う、うわぁ、、ど、どうしよう、、よくここまで運んだね・・・。」
「どのくらい開運するか、しばらくおいてみましょう。何しろうちの実家は好き勝手やってるので実証はあります。」
「う、うわぁ、、楽しみだね。。」
「そして、最後に。。」
「まだあるの!?」
「はい。今日もおおさめください。」
「あ、みちるね。喜んで!それが一番嬉しい♡」
「一万点の答えっ!!ぎゃわいいっ!!!♡」
このくらいにして、あとは二人だけの時間にしたいと思います。
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