おまけep89 みちるんち行ってみようぜ?

 やっと訪れた二人揃っての休日。この日曜日、妙とみちるは二人だけで過ごすわけには行かなかった。


「ねーぇ!やっぱり来週にしようよぉ!」

「そんなこと言わないの!ちゃんとご挨拶しておかないと!」


 そろそろ、二人の結婚をみちるの家族に報告にいかなくてはならない。妙はけじめとして早く行きたいのだが、みちるはどうも面倒なようだ。


「どうせお母さんには会ってるし、うちはいつでもいいんだって〜!それより二人で過ごしたい〜!」

「だーめ。ほら、行くよ?私がみちるのためにちゃんとしたいんだからお願いっ!」

「もーぉ!じゃあ、早く帰ってきてたくさん甘やかしてくれるならいーよ!」

「お?言ったね?じゃ、今日はみちるは甘やかされるだけだからね?私のこと、赤ちゃん扱いしちゃだめだからねー!?」

「え、無理。そんなほっぺで言われても無理♡」


 どんな奇跡の魅了ほっぺなんだろう気になります。仕方なく、身支度をすると、二人は駅に向かい電車を待つ。みちるの実家は埼玉と群馬の県境で、ここから乗り継いで新幹線に乗っても2時間ほどかかる。


「この2時間が長いのよね…。」

「どうせなら楽しもうよ!新幹線で駅弁食べよ?」

「うん、違うの買って半分こする♡」

「うんうん♡」

「今度はさぁ、近くの温泉旅館に泊まって行けば楽しいよ?♡」

「いーね!それ。みちるが有給使えるときにそうしよう!」


 何処へ行くにもいちゃいちゃが止まらない二人だから、2時間もそう長く感じないまま目的の駅へとついた。


「そういえば、みちるは一人っ子だから、ご両親だけに挨拶すればいい?」

「うん♡あとたーくん。」 

「ああ、みちるの弟くんね。」←飼い犬

「たーくんが反対したら結婚できないんだよ♡」

「え、じゃあ、サラミ買ってく♡」

「ねぇ、家に行ったらいちゃいちゃ出来ないから、、今、、?♡」

「いいけど、駅に迎えに来るんでしょ?見られても知らないよ?♡」

「大丈夫だからぁ・・・♡」


 仕方ないなぁ、みちるはぁ。。とかいって可愛すぎて困る♡

 あ、ちょっと軽くちゅーしただけでその顔はまずいって♡

 ちょっと、もう少し陰に隠れて・・・、ん?あっ!!?


「み、みちる。。もう、見られてた・・・。」

「ああん、妙ちゃん、、もっとして♡・・・って、、え?」


 ロータリーに止まっている車からうっとりと二人を覗いていたのは、みちるの母、珠子(50)*宝塚ファン*名前が地味なので麗華と人には呼ばせている。


「あ、お母さん。。なんか、ごめん。」

「いいのっ!続けてっ!お母さん、何時間でも待てるからっ!泣」

「え、こわ。」


 次回、みちるんち。


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