おまけep82 茶番こそ心の昇華になるの巻

 妙の実家からの帰り、妙とみちるは萌の新居へと向かう。


「あー、緊張したー♡でもよかった、祝福してもらえてー!♡」

「祝福って言うか、前のめりだったね。笑」


 さて、次は萌だ。そういえば、なんだかんだ言って萌と香織の新居に行くのは初めてだ。萌は別に二人の結婚を反対しているわけではない。ただ、体が無意識に拒否反応を示しているだけ。さて、どうしたものか。。


「一応、今日は萌をかまってあげに行く感じだから、、着いたらいちゃいちゃ禁止ね?」

「うー、わかったぁ。まぁそうだよね。じゃあさっきまで頑張ったご褒美今ちょうだい?♡」

「えへへ。すぐそうやってぇー♡みちるって甘えたさん♡」

「きゃ。そんなっ!こんなところでっ!♡くすぐったいよ♡あっ♡」


 新婚さんだから仕方ないの概念が良俗のルールを超えかけたときだった。


「ねぇ、こんなところでいちゃいちゃしないでよ。なにやってんの?」


 ん?かなり抱き合ったまま声の主に向かって振り返る二人。


「あ、萌・・・。(あと香織。。)」


「なんなんだよこいつらは!なぜここでいちゃいちゃしてんだ!」


(やばい。。見つかってしまった。萌の前でいちゃいちゃはしない予定だったのに。。)


妙「っていうか、どこ行くの?家にいたんじゃ、、」

萌「行かないと悪いって思ってなんとか外に出たんだよ!」

香織「あーあ。やっと歩けるようになったのに、、なんでとどめを刺すかなぁ。。」

萌「もう、、おねーちゃんもみちるさんも嫌い。。」

みちる「あわわわ。。ご、ごめん。。」

妙(やばい、このままではまさかの萌に反対されてしまう!!)

「萌~?おねーちゃん、萌の新居見てみたいな?今から一緒に行っていい?♡」

萌「・・・さっきまで他の女に使ってた甘い声出すのやめて。泣くよ?」

妙「あ、はい。」

香織「あーあー、やっと動けるようにしたのにぃ。。」


 なんていうか、割とどうでも良い感じなんだけど修羅場った。


香織「もうこうなったら、酒池肉林の術だね。」

みちる(さすが私のダチ。それしかないな。)

「妙ちゃん、、挟むわよ!」

妙「は?挟むってなに?」

みちる「3人で萌ちゃんを挟むのよ。溺愛酒池肉林コースよ!」


 妙は言われるまま、萌を中心に囲み3人がかりでベタベタと触りまくる。


萌「え、ちょっ!待って!あっ!♡そんなんで機嫌が直るとでも・・・!」

香織「さ。家に帰って、4人でいちゃいちゃしよっか?♡」

萌「そ、そんなのっ!いらないってばっ!(くっ、下さい・・・♡)」 


 萌は思った。

(悪くない。悪くないな、これは!)


 みちるは思った。

(ふ、チョロいな。)

 香織は思った。

(ふ、チョロいな。)

 妙は思った。

(悪くないな。これは。組んずほぐれつ。。)



 シスコン萌の過去も母と同じく二人の結婚によって昇華されたのだった。


妙(やっぱりみちるは大天使なんだね♡♡♡)


 めでたしめでたし。

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