おまけep76 世界一甘い幸福を手に入れた女みちる
大天使みちる。ついに失っていた羽が生えた朝。窓を開けベランダに出て背伸びをする。
「ああ、今の私。人生で一番幸せ。世界で一番幸せなのは私。見て?空が綺麗。あ、あんなところにお花!お向かいさんおはよう。通学の小学生さんおはよう!世界中の皆さん、おはよう!!」(時差は無視)
みちるの「今が人生で一番幸せ」という感情は、妙と出会ってからすでに数十回は更新されていた。がしかし、昨日からの今日は特別だった。
「妙ちゃん♡私の奥さん♡おきて?朝だよ?♡」
昨日、みちるは妙にプロポーズした。そして妙は快諾した。
同棲カップルあるある。社会が認めないのなら、二人が認めたその日から私たちは結婚している。というウチら最強あるある。
「ん、おはよ♡みちる。朝からご機嫌だね。」
「うん、だって。私たちが結婚して初めての朝だよ?♡」
「そうだね、、んー。ふぁぁぁ。でも寝てから3時間くらいしか経ってない。笑」
「うん、、昨日ほど素敵な夜はなかったわ♡」
「確かにそうだね。昨日はなんか、すごかったね♡」
「ああ、なんて愛しいんだろう、、妙ちゃん。。ねぇ、今までも好きだったけど本当に大好きよ。」
「私だって、そうだよ。毎日好きが大きくなってるよ?お嫁さん♡」
みちるは飛んだ。羽が生えたから。
(お嫁さん・・・なんて甘美な響き。。もう。私、この人生の目的を達成したようなもの。)
ここからみちるの独壇です。
私、頑張ったの。ずっと。
妙ちゃんは若い。7つも年下。何もしなくても肌がなめらかでシミもない。何も考えずに食べまくっても太らない。寝不足でも元気。お酒を飲んでも次の日元気。
私は努力したのよ、妙ちゃん。貴方にふさわしくあるために、、貴方の甘えん坊であるために、、童顔であるために、、年下好きの貴方の為に、、。
肌のケア、カロリーコントロール、童顔マインドコントロール(?)・・・。お酒を分解するための酵素、、目の下のクマに関しては並みではない努力をしたわ。夜のあの時間が減らされないために・・・。
妙ちゃん。私の伴侶様。一生一緒にいようね♡
ああ、萌ちゃん、末ちゃん、、あの二人も今や私の義理妹なんだわ。急に愛おしい。香織は義理妹の奥さんになる人ね、ややこしいわ♡
あの、、まるで媚薬の塗られたかのような手に、ずっと触られて暮らすの・・・。
あの、、魅了の目に見つめられながら、私は、、生きる。
「妙ちゃん♡今からお味噌汁作るからあのセリフ言って?」
「みちるのお味噌汁が毎日飲みたいな♡」
「あああああっ!!!!♡ きゅん。。」
しばらくは幸せがまき散らされた家になりそうだった。
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