おまけep64 ある東京砂漠の愛 妙とみちる
「ねぇ、みちる。それなに作ってるの??」
「ん、妙ちゃんが好きそうなやつだよ?まだ内緒♡」
仕事終わり。今、二人はキッチンにいる。夕飯の材料をそろえているみちる。そしてその後ろから抱きついて離れないのが7歳年下の恋人、妙ちゃん。
「内緒なの?楽しみだな。」
後ろから抱きついて、みちるのほっぺにちゅっちゅしまくる妙。
「ひゃっ♡ね、ずっとこうしてたら作れないよぉ♡」
「だって、良い匂いするし、ほっぺ可愛いんだもん。」
「もーぉ♡甘えん坊なんだからぁ♡」
まな板の上には、豆腐と挽肉、豆板醤が。(麻婆豆腐確定の鐘)
そして二人の愛も天使が舞い、鐘をリンゴン鳴らしていた。
「じゃあ、お手伝いするかぁ。」(袖まくりまくり)
「あんっ、工作するこどもみたい。かわいい♡」
妙は言われなくても小葱を刻んだ。なにを作ってるのかわかっているのに敢えて聞いた計算高い恋愛破壊神。
「今日、お昼ご飯ね、会社の人と中華に行こうって誘われたんだけど、結局ケバブやさんになったの。中華はみちるが作った方が美味しいもんって思ってさ。」
「えー♡ 赤ちゃんだからケバブなのかと思ったぁ♡」
「ばぶばぶー抱っこしてー♡」
「きゃー!可愛い赤ちゃんでちゅね♡」
「赤ちゃんはエッチなことしないよー」
「それは困る~♡」
「麻婆豆腐、辛口にしてね。みちるが甘過ぎて糖尿が心配だから。」
「妙ちゃんだって、最近追いモンブランみたいだよ??♡」
「だって。みちるちょーかわいいんだもん。」
「可愛いですか?♡」
「かわいいですよ♡」
「妙ちゃんもかっわいいですよ♡」
「かわいいですか?♡」
こうして、かわいいの呪文が込められた麻婆豆腐が出来上がった。
「ごちそうさまー!美味しかったー!辛かったー!」
「ウフフ、お水飲んでね♡」
「なんか、デザートとか食べたくない?コンビニ行こっかな?」
「夜のお散歩デートですか?♡」
「一緒に行く?♡」
「離れるわけないでしょ?♡」
「そうでしたー」
「かわいいっ!」
「杏仁豆腐が食べたいな。」
「杏仁豆腐の言い方が鬼かわいい♡」
「なんでもかわいいんじゃん。笑♡」
みちるはコンビニへ向かいながら、ひそかに歓喜した。
今の私、、人生で一番幸せ・・・。きっと世界で一番幸せ・・・。
妙ちゃんって、本当は絶対、甘えん坊だって私思ってた。。素質あるなって見抜いてた。だけど、その扉がなかなか開かなかった。長かった。。
見て?あんなに可愛い純粋な笑顔で、素直にデレている妙ちゃん・・・。
夜の街灯が・・・まぶしい・・・。
貴方とならば、なにもこわくはないわ・・・!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます