おまけep37 萌と香織①
今日は萌と香織の話。
相も変わらず、今日も二人はべったりとくっついて過ごしていた。日中からベッドの上でくっついたまま二人でスマホをのぞき込んで、動画を観て笑ったりしていることが多い。大体は香織が萌を赤ちゃんのように抱っこしているのが第一形態。萌の母性デレが発動すると萌が香織を抱っこする第二形態に入る。完全なシンクロを遂げると最終形態に入るが今日は割愛する。
からすみとか明太子は同じ形が二つぴったりくっついているのを見たことがあるだろうか?まさにあれに似ている。
萌は甘えん坊シスコン体質のツンデレで、香織は日和見菌である。常に気分であるが、基本的には物事にこだわりがない陽キャだ。
普段通りの何ら問題のないカップルの過ごし方だったが、今日はなぜか、しないほうが良い話題に流れていってしまった。
香織「萌って、私が初めての彼女だよね?」
萌「うん。なんで?」
香織「妙さんが完璧すぎて他に目が行かなかったのは知ってるけど、初恋とか恋人はいたとかって浮いた話はなかったのかなぁって。」
萌「うーん。ないよ。」
香織「ふふふ、そっかぁ。」
萌「なによ。うれしいの?」
香織「んー、うれしいかな?私が萌の特別なんだなぁとはちょっと思った。」
萌「なにそれ。そうよ。喜んでいいわよ。」
思わず口元が緩み、萌の足に自分の足を絡めてからすみからツイストパンのように形態を変える香織。
萌「あーもう!うざいっ!(歓喜)」
「ほら。もっとこっち来なさい。」
これ以上、なにをどうしたらそっちに行けるのだろうかと思うほどくっついているのだが、香織は物理法則を無視してさらにそっちに寄った。
香織「萌~、好きぃ~」
萌「わかってるわよ。私も好きよ。大好き。一番好き。」
香織「萌って最高~」
萌「わかってるなら大事にしてよね。好きよ。」
「あ、ねぇところで香織は私が初めての彼女?」
はい、来てしまいました。この質問をさせてはいけなかった。
香織「初めてじゃないけど今は萌が最高に好き~!」
悪気のない香織。物事にこだわりがないゆえに萌の反応を推測できなかった。突如、ガバッと体を引き剥がされると、
萌「詳しく話して。」
香織「へ?なにを?」
萌「前の女のことを逐一話しなさい。じゃないと触らせないからね。」
香織「え、ええ・・・」
萌は豊富な資源を持っていた。
シスコン、ツンデレ、魅了チート、そしてヤンデレ発動なるか、、
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