おまけep28 手が好き
妙の手が好き。
綺麗な細い指、温かい。柔らかい。あとたまにミルクみたいな匂いがする。
私は寝ているときや隣でくつろいでいるときに、妙の手を自分の頬に当ててそれを感じるのが好き。
私のために美味しいご飯を作ってくれるその手が好き。
外でも繋いでくれるその手が好き。
私を甘やかすために頭をなでるその手が好き。
私を慰め落ち着かせるために背中をなでるその手が好き。
プラス、ニコってしてこっちを見ていたら破壊力はすごい。
目で告白されている気分だと言ったら、そうだと妙も言っていた。すごい好き。
私と深く繋がるために私に触るその手が好き。私の全神経をそこに奪う。それがまぁ、一番好きというか感覚を持っていかれる引力は格別。
なんなんだろう、魔法でもかけられているんじゃないかと。
こないだ、二人でソファに座りくつろごうとしたら、妙が自分から片手を出して、私に「ハイ。」と差し出した。
好きに触って良いよってことだったみたいで、それが私にとっての楽しみだと妙がわかっていることが嬉しかった。
私は妙が好き。
だから、妙の私への「好き」が一番感じられるその手が好き。
手のタレントさんみたいに、保険でもかけようかしらと思う。
この想いを妙に話したら、それから妙は自分の手のことを「ミニミー」と呼ぶようになった。
可愛い、好き♡
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