おまけep26 末、おそろしい子
「スエ、帰りたくないなぁ。お姉ちゃん達と一緒に寝たい。」
午後9時になり、そろそろ萌が末を連れて帰ることになった。
「また来れば良いよ。今度は泊まりにおいで?」
妙が末の頭をいいこいいこしながら優しく言う。
「みちるちゃん、また遊んでくれる?」
末がみちるの腕を掴んで、上目遣いでそう懇願する。
「うん、もちろんだよぉ!また遊ぼうね♡」
蕩けるみちる。溶けたみちる。膝がかくんとしたみちる。
「ばいばぁーい!」
「またねー」
・・・・ハァっ!どっと疲れたぜ!
「どうだった?」
「すんごいかわいかった。。」
「でしょう?」
「プールのあとみたいな倦怠感を今。デトックスされたみたいな。。」
あの子がいると意識が全部そっちに持っていかれる。ふわりとした西洋人形のような子。あれで純日本人とは恐れ入りました。
「あの子が私の妹になるなんて・・・、何て素敵なの・・・。」
「さ、今日はとことん至福を味わうわ。妙ちゃん。今すぐ抱いて!」
「ええ・・・。ちょっとだけ休ませて。笑」
さて、その頃の末と萌はというと、
「よかったねー、みちるさんにたくさん遊んでもらえて。」
「はぁ、、まぁあのくらいしておけば私たちの関係性は安泰でしょ。」
「でた。笑 猫っかぶり~!」
妙は知らない。末の本性はほんのちょっと、その、現実的で打算的だと言うことを。。
末「妙ちゃんには言わないでよね?」
萌「わかってるよー。笑」
末「中3にもなってあんなにピュアなわけないじゃん。」
萌「なにも偽らなくたってあんたのままでいいのに。」
末「いやよ。妙ちゃんに彼女がいるだけでも嫌だけど、考え方によっては私にまた一人溺愛してくれる人が現れたようなものだもの。しかも美人。私は取り入ってあの間に入るわ!」
萌「こわいこわい。笑」
末「私はね、お姉ちゃん。不潔な人たちが嫌いなのよ。すぐイヤラシい目で見てきたり、着飾れば良いと思ってる人は嫌い。妙ちゃんみたいに心も体も綺麗な人じゃないと嫌なの。あのみちるさんって人はそうね、今のところ70点かな。さすが妙ちゃん、選ぶ目はちゃんと持っているわ!」
「綺麗な人だったわね、萌ちゃん。私、香織さんは苦手だけどあの人ならわりと好きよ。」
萌「ちょっとちょっとー。香織のこと悪く言わないでよー。」
末「あの人、チャラいから嫌。」
萌「チャラくないよ。私だけに一途だもん。」
末「しゃべり方や髪の色とかが今時の陽キャで嫌。」
萌「ちょっとぉ!怒るよ?」
末「え、萌ちゃん・・・。怒らないで?」
目をうるうるさせる末。
なんて末恐ろしい子。
萌「かわいいから許したいけど、でも香織の悪口はだーめ!」
末「ふん、だ。」
「ところでねぇ、お姉ちゃん。みちるさんって妙ちゃんに手を出してないでしょうね?」
萌「あ、ああ。うん、そりゃ、うーんと。。どうだろう?まだなんじゃないかな?」
末「手を出したら絶対許さない!」
萌(出しまくってます、出しまくってます。そして出されまくってます!)
多感な思春期のこじれた思想ゆえに今は末もこんな感じですが、1年もすれば性に興味津々のJKになる未来予想図。
末「私の妙ちゃんに手を出したら、地獄絵図を見せてやるんだから!」
図の暗転がすごい。
末、恐ろしい子。
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