おまけエピソード10 好きの渋滞

 土曜日のこと。みちるだけが仕事の日。みちるが仕事を終えて妙との愛の巣に帰ると、妙がサプライズを仕掛けていた。


「ただいまー・・・って、ええええっ!!??」


「ふふふ、びっくりした?」


 妙がさっぱりとショートカットに髪を切っていた。


「ふぁあああっ!かっわいいっ!」


「ほんとー?ならよかったよ。気に入らなかったらどうしようk・・・って、うわっ!」


「かーっこいい!かっこいい!かわいい!うわーー、可愛いっ♡」


 勢いよくみちるに抱きつかれてよろけた妙は、軽く床に尻餅をついてみちるを抱えたまま倒れてしまった。


「いてて。もー、そんなに言ってくれるなら良かったけどさっ!」


「うわぁ~!可愛いね!可愛いねぇ!」


 なでなでなでなでなでなでなでなで・・・ああっ!しっつこい!


 みちるのなでなで攻撃を頭を振って避けると、落ち着いたのか黙ってじーっと顔を見つめてくるみちる。


「はぁ、、眼福ってこれですね。妙ちゃん、顔が天使だからなんでも似合うねぇ。」


「そうですか。笑」


「なんでいきなりバッサリ切ったの?」


「ん?や、ほら。萌がまた私の髪型真似してたから、黙って切って来ようと思って。」


「あーそれでかぁ。そっくりなのも良かったけどね。妙ちゃんと萌ちゃんに挟まれてると私、なんていうの?百合に挟まれるってやつ?」 


「それ使い方間違ってるよ。笑」


 アホっぽいみちる、可愛い。なでなでしとこう。


「妙ちゃん、美人さんだけど、こうしてみると旦那様みたいでたまらんね♡」


「奥さんって呼ぼうか?」


「ダメ無理、キュン死しちゃう。」


 自分から振っといてなによ。


「ねぇ、旦那様。ご飯にしますか?お風呂にしますか?それとも・・・ワタシ?♡」



「いや、ご飯つくってお風呂沸かして待ってたの私だから。今帰ってきたの貴方だから。笑」


「あ、そうだった。じゃあ私が選んで良いのね?妙ちゃんにする♡」



 即妙。

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