おまけエピソード4 弱点を見破ったので溺愛に成功しました

 同棲をはじめました。


 22歳会社員妙、28改め29歳看護師みちる。

 出会った初日にお互いをストーカーしあった末、恋人に。

 まぁ、ちょっと会社まで後をつけただけだけどね。←妙

 まぁ、ちょっと住所特定しておしかけただけだけどね。←みちる


 猛者二人。お付き合いを始めて3ヶ月でスピード同棲致しました。


 学校で噂の美少女というあだ名を背負い、自らも自覚して生きてきた二人。社会に出るまでに幾多の恋の矢が飛んでくるのを除けて過ごしてきた。そんな二人がちょっとつかれちゃったなーな気持ちの時に出会い、キタコレ的なビビビを感じたわけです。いろいろと決断が早かったのはそれだけ互いが特別良いものに見えていたから。


 唯一の問題と言えば、お互いが甘やかし属性で恋人をとことん甘やかしたいタイプなのだが、自分が甘えるとなるとどうもぎこちなくなる。


 妙はみちるに甘えて欲しい、みちるは妙に甘えて欲しい。そうされるのが溜まらなく嬉しい。それが互いにわかっているだけに、お互いの欲求を叶えてあげたい気持ちはあるがイマイチ甘えなれていないのである。


 甘えるってなんだ? それが二人の共通の考え事。


 しかし同棲を始めて数日。妙には気づいたことがある。


 妙がなにげなくトイレに行ったと玄関の埃が気になって掃除をし始めると、みちるが「どうしたの?」と探しにやってくる。


 妙がスマホをいじっていると、「はい、お茶だよ」とみちるがお茶を二つ持って隣に座ってくる。


 (この人、もしかして。結構さみしがりで構って欲しいのに押さえてるんじゃないかな?)


 なんというか、バレないように金魚のフンなのだ。微妙にそばをうろうろする癖がある。ふぅん。なるほどね、そっか。じゃあ、こういうのはどうかな?


 妙が台所で洗い物をしていると、気がつくと後ろをみちるがちょろちょろ歩き回っている。妙は試しに、みちるの方に振り向いてじっと顔を見てみた。


 みちるは妙が自分を見ていることに気がついて、パッと明るい顔をして、「ん?なあに?」と微笑んだ。妙は黙ってぬれた手をタオルで拭くと、片手をそっとみちるの頬にあてて、「なんでもないよ?」とニコッとして返した。


(あ、嬉しそう。気持ちよい顔してる。)


「つめたいねーおてて。」


 なんて、ママみたいなことを言っているみちるだけど、自分の頬に添えられた妙の手に自分の手を重ねてすりすりしながら気持ちよさそうな顔をしている。


 妙はそれを見て甘やかしたい気持ちがMAXになり、みちるをぎゅーっと抱きしめてみちるの首筋に唇を当てた。


「へ、へへへへへ、、、どうしたの?妙ちゃん。甘えん坊さんだねぇ?ふ、ふふふ」

 

(あ、これ私がみちるに甘えてるって思ってるよね?でもこれ正解でしょ。めちゃくちゃうれしそうじゃん。笑)


 だから、「だって、ずっとみちるが後ろをついてくるから、構って欲しいのかなって。」って言おうか迷ったけどやめた。


「別に、顔見たら抱きしめたくなっただけだよ?ダメだった?」


 と、みちるの首筋と肩に顔をぐりぐりしながら言ってみた。


「えへっ、へへへへへ、、、そうかぁ♡全然ダメじゃないよ♡」

「可愛いね妙ちゃん♡」


「もうちょっとこのままぎゅってしてて良い?」


「!!??? い、いいよ、いいよ!え、どうしよう、、めちゃくちゃ幸せなんだけどっ!」


 ちょっと顔を離してみちるの顔をのぞき込んでみた。顔は真っ赤でとろとろに溶けたしまりのない表情になっていた。


 うん。なんか甘えてるのか甘やかしてるのかわかんなくなっちゃったけど、とりあえず幸せそうだから良いか。


 みちるの心の声「♡♡♡♡♡!!!」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る