第4話 恋人が可愛すぎる動悸で疲労という至福
二人で食事を終えると、作ってもらった妙が食器を片付けて洗い物をしていた。この洗い物の時間。考え事をするには良い時間である。
妙は考えていた。みちるはこのまま帰らないに違いないと。そしてその考えは当たっていた。みちるは泊まる気満々であるが、わざわざ泊まってもいい?と許可を取る必要がないと思っているだけ。恋人になった二人が明日休みなのに帰るわけがないだろうくらいに思っているのだ。
当然、なにが起こるのかは予想がつく。妙は主導権を握るのは自分だとまだ思っていた。残念なクール美人である。このあとの流れをシュミレーションするのに必死だった。
(食器を洗い終えたら・・・、シャワーを浴びて・・・、ベッドには・・・)
そうこうしていると、洗い物も終わり。テレビを見ているみちるの元へ戻る。
「あ、妙ちゃん。ほら、ここおいで?」
ポンポンっとみちるが手で叩いたのは、彼女が座っている前。両足を広げて、その間に妙を座らせるつもりだ。
(え、私がそこに入るの?ぎゃ、今までと、逆なんですけど・・・)
と思っていると、「ほら、早く。」と手招きされるので言われるままに恐る恐るみちるの足の間に座る。そしてぐいっと体を引き寄せられると、まるでぬいぐるみのようにみちるに後ろから抱きしめられる形になった。
(やばいやばいやばいっ!恥ずかしすぎるんだけど!)
みちる「んーーーっ、妙ちゃん。かわいいねぇ。」
妙「なっ、なななぁっ、なにを・・・なにを言って・・・」
みちる「はぁ、、やっとイチャイチャできるね♡」
妙「ふ、普通逆なんじゃないかな?!」
みちる「ん?なにが逆??」
妙「こういうの、、抱っことか、、、私がする方なんじゃないの・・・?」
みちる「え?なんで?妙ちゃんが可愛いから良いんだよこれで。」
妙「いや、みちるのほうがかわ、いい、からっ!」
絞り出すようにみちると呼び捨てして言ってみた妙。やっと口説き文句らしい言葉を発した瞬間である。
みちる「やんっ、可愛いだって。思ってくれてるんだ?ね、もっと言って♡」
妙はおかしな発汗を感じつつ、
妙「そ、そんな可愛い顔して、私より年下にしか見えないって言うか。。この位置は恥ずかしいって言うか・・・、なんか違うというか!」
みちる「そーぉ?妙ちゃんのほうが年下なんだから甘えて良いんだよ?」
そう言ってみちるは妙の後頭部にちゅっとキスをして、それから妙の肩に顎を乗せてぐりぐりっと動かした。
ゾクゾクゾクっ・・・・と、妙が反応して軽くビクッと体を跳ねさせる。
(あああああつ!甘いっ!なんて甘いんだ!この空気、、耐えられないっ!)
妙「ちょ、あの、逆にしてみませんか??」
みちる「ん、いいよ?じゃー、交換こ。」
軽く息切れのようなものを感じながら、妙はみちるの後ろに回って、みちるの柔らかい体をそっと抱きしめて体重を委ねられた。
みちる「これでいーい?」
妙「うん。」
みちる「かわいい。甘えて欲しいの?」
妙(そりゃーそうでしょうよ!貴方こんなに可愛いんだからっ!)
仕事中とは違って、みちるは今髪を下ろしている。髪が邪魔にならないようにとまとめて片方に寄せて前に流してくれたからちらっと細い首、うなじが見えている。
妙の妄想は止まらない。
自分も首筋にキスをしたり、このまま抱きしめている手をだんだんと・・・なんて考えていると、
みちる「じゃあ。ご期待にお応えして、」
みちるが軽く後ろを振り向いて、妙の目をじっと見る。
「ねぇ、キスして。」
妙はもうこの世に思い残すことはないくらいのなんらかのゲージを突破した気がした。自分史上最高の可愛いが最高に可愛くキスをねだったのである。
このあと、二人は気の済むまでイチャイチャしたのだった。
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どっちがどっちでしょう。
書き出すと止まらなくなりそうなので書きません。
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