第5話 どこまでも顔がタイプな二人の勢いは止まらない
一ヶ月後、何度目かの二人で迎える朝。
「はぁ、、、いつまでも見ていられる。。」
人に見せられぬ破顔。
自分の横ですぅすぅと寝息を立てて眠る彼女の寝顔を10分近く見続けているのは誰だ?
妙だ。朝が来て自分が先に目を覚ますといつもそうしてしまう。みちるの顔がどこまでも理想的でタイプで可愛くてたまらないのだ。
写真とか撮っちゃう。でもいいの。つい先日は私が寝ているときに同じことをされたから。
みちるにとっても妙の顔はどこまでもタイプなのだ。
「ああ、ほんとやばい。好き。寝顔がこんなにかわいいってある??」
人に見せられぬ破顔。
連続でシャッター音を鳴らしながら悶えるみちるの声で目が覚めた妙は、何をされたのか気づいてすぐに「消してよ!!」と懇願したが、みちるは「やだよ。愛しのハニーの寝顔があれば一人で寝るときも我慢できるんだから。嫌っ!」と断固突っぱねた。
ハニーと言われたことで妙は写真を消さないことを許した。そんなことがちょっと前にあったから、その反撃として自分もみちるの寝顔を撮ってスマホの待ち受けにするつもりである。
やがてみちるが目を覚ますと、妙の体を引き寄せて自分の胸に妙の顔を埋めさせる。
「んー、おはよう。起きてたの?」
妙はまだ甘やかされるのは慣れていない。がしかし、実は甘やかされることの喜びは見いだしていた。みちるの胸に顔を埋めたまま、ちょっとすりすりとしてみたりする。そんな妙の変化に歓喜して、みちるは妙の後頭部に数十回キスをしまくるのだった。
「ちょーーーーーかわいいーーーーーっ!!!好き好き好きーーー!」
さて、二人で過ごすときはどちらかの家で自炊をするが、この二人、互いに甘やかし属性である。どちらも料理に自信がある。基本世話焼きのおかんなのだ。喧嘩にならないように交互に料理を担当することで折り合いをつけた。
今日は妙が朝食を作る。フレンチトーストにカットしたトマト入りのとろとろのスクランブルエッグ、そしてヨーグルトとカフェオレ。
みちるは妙が自分も甘やかしたい願望があることをくみ取って、適度に甘えてあげることにしていた。
「あーん。食べさせて♡」
みちるがそういえば、妙は機嫌が良い。
「いいよ♡」
ついに妙の会話のトーンも甘々になってきていた。
しかし、妙は一つだけまだできていないことがあった。あまりの照れくささにベッドの上以外でみちるに「好き」と伝えたことがないのである。
良くない。これは非常に良くない。
(今日こそ自然に言う。)そう決意していた妙。
朝食を食べ終わる。
「ごちそうさま。おいしかったです♡」
そう言って、みちるがちゅっと軽く妙にキスをした。
返事代わりに妙もみちるにキスを返す。
そして、、
ぎゅっとみちるを抱きしめると、
「好きだよ。」
言えた。めちゃくちゃ自然に言えた。
キュン速、2秒でみちるは妙に襲いかかった。
「ああああああーーーー!すきぃいいいいい!」
「わぁああーーーっっ!!!」
「もうむりぃーーー!一緒に住もーーーーっ!!!」
キュン速、3ヶ月で二人は同棲することになる。
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ありがとうございました。
一旦終わりです。
閃いたらおまけいちゃいちゃエピソードを更新したいと思います。
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