里帰り
勝利だギューちゃん
第1話
「久しぶりだな、ここへ来るの」
私は、久しぶりにこの町へと帰ってきた。
何年ぶりだろう?
一年に一度の約束だったが、今の生活がわりと楽しく忘れてしまう。
「あっ、彼は・・・全く変わってないな」
それが安心もし、呆れもした。
少しは成長してほしい・・・
どうやら私に会いに来てくれたみたいだ。
先回りをしよう。
「やあ、〇〇くん、久しぶり。元気そうだね」
そう声をかける。
「今は何とかやってるよ。なかなか来れなくてごめん」
「それは、こっちのセリフだよ」
「彼女は出来た?」
「僕は、相変わらずひとりだ。でも、これはこれで楽しいよ」
「それは、よかった」
会話は噛み合わない。
でも、それはそれで、構わない。
なぜなら・・・
彼は、私を・・・
正確には、私の墓を綺麗にしてくれる。
家族は何をしているのか?
「ご両親は、今度のお盆に来るって」
「帰れないじゃない」
彼は、また来る言って、立ち去って行った。
「ここへはいいけど、今の私の住んでいるところには、まだ来ないでね。
君には、早すぎる」
お盆までは、後数日。
その間は、ここらへんを探索しよう。
私は生きていた頃と、どう変わっているかな。
里帰り 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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