Ⅸ女神様、ハモる


クラウディアはため息を吐いた。


ちょっと待って?

ペリアロスって遠回しに私の事ディスってない?

普段だったら殴っているけど...今は緊急時。

少しは見逃してあげるわ。

私はこう見えて空気が読めるのよ。

ここで殴ったら状況が悪化するだけ。

そう言えばなぜ私と縁談なのかしら?

多分理由があるのよね。

だって私が嫁いだら出費が掛かるだけだわ。

悪魔は自分に不利な交渉を望まないもの。

絶対ケレイアは何かを隠しているわ。


クラウディアはようやく口を開いた。


「ねぇ、ケレイア。私に縁談がきた本当の理由は何?貴方なにか隠してるでしょ?」


クラウディアが真面目な顔で問うとケレイアはクラウディアから視線をずらしワザとらしい下手糞な鼻歌をふいている。


「誤魔化してないで早く教えなさい。」


「分かった、話すからちょっと待て。クラウディアの縁談の真の理由は天使と悪魔の同盟だよ。」


ケレイアの突然の話に皆目を丸くする。


「「「同盟?」」」


多分この時この場に居たケレイア以外の皆全員がハモった。

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