Ⅵ女神様は緊急会議に参加する
クラウディアは安堵のため息を吐いているとペリアロスがパン、と手を叩きその瞬間にクラウディアの真下に巨大な転送陣が展開される。
その展開に周囲の貴族たちはザワついた。
「引きこもりでもこのくらいはできるのね。」
クラウディアの言葉にペリアロスは苦笑する。
「5000年前と全く変わってないな。ほら、早くいくぞ。」
そうしてパーティー会場から魔法陣と共に消えていったクラウディアとペリアロスを見て貴族達は床に崩れ落ちた。
「あぁ、我らはなんて事を犯したのだ...」
「生きているわ...奇跡よ...」
「おぉ...神よ...」
「うわぁぁ」
皆の反応は様々で現実逃避する者と戦意喪失した者の二つに分かれてようやく声を発する。
一方その頃クラウディア達は真っ白い空間に着いていた。
空間には広い円卓がありその周りに神聖な衣装をまとった銀髪の神たちが座っている。
その中央に座る銀髪の男が重々しく口を開く。
「ようやく参加したか、クラウディア・ペルチェ・ミラ・デニス・ケレア・スペルレイア。そしてペリアロス・キラ・ケレイ・クリラ・ミライシレイ、ご苦労であった。ではまず出席を取る。」
その男が言うと男の周りに居たメイド服を着た二人の従者が口を開く。
「天界、序例一位 高潔の神 ケレイラ・ミマイラ・ソルティオ・ビ・グイラ・パルテオス様。」
「うむ。」
従者の答えに男が答える。
「天界、序例二位 快楽の神 ペリアロス・キラ・ケレイ・クリラ・ミライシレイ様。」
「俺だ。」
「天界、序例三位 裁きの神 クラウディア・ペルチェ・ミラ・デニス・ケレア・スペルレイア様。」
「はい。」
懐かしい響きね。
5000年ぶりで忘れかけていたけど私って結構強いのよね。
でもペリアロスより下って言うことが気に食わないわ。
序例四位は誰だったかしら?
忘れてしまったわ。
今度豆乳でも飲むわ。
豆乳は認知症予防になるものね。
でもやっぱりこうしてみると神は少ないわね。
神には二種類いて天界に居る天使の中で最上位になるか、魔界の悪魔の中で最上位になるかのどちらかにしか無いのよね。
ホント、昔は私も神になるために奮闘していたわね。
でも少なすぎない?4人しかいなかったけ?
クラウディアが考えている最中にどんどん名が呼ばれていく。
「天界、序例四位 情報の神 ピア・セイ・ミイレルラ・ケレルミ・デレル・ケイラルサ様。」
「は~い」
「では、ご苦労。今日は神の中でも上位四人に集まってもらった。この情報は他の神にも話せない程の重要な情報だ。誰にも言うな。実は―」
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