第2話キメ子施設に来る
そして、キメ子は、約束通り施設に現れた。
そこは、懐かしくすごく古びた建物である。玄関をあけると
「まぁ、キメ子ちゃん。どうしたの?」と施設の職員の小杉さんが立っていた。
「あ、所長さんに呼ばれたんだけど、所長さんいますか?」とそこへ所長が奥からあらわれた。
「お、キメちゃん本当に来てくれたんだね、嬉しいね~」
「で、誰を教えるの?」、、
「まぁ、あがってくれ。奥の応接間で話しようね。」と相変わらず汚い応接間だった。
「今日は、初めてだから子供たちと遊んでお互いの事を知り合った方がいいんじゃないかなと思うんだよ。」
「何いているの、そんな余裕ないんじゃないの。東大受験まで一年よ。多分、そんなに頭も良くないんでしょ。今日からバシバシいかないと。」
「まぁまぁ、ここの子供達って優しい子たちばかりだしさ競争に慣れてないからさ、徐々にさ・・・ね。キメちゃんが子供達にキメちゃんがここで生まれて努力して東大に入った施設ドリームを話してくれないかな。」
「なに、施設ドリームって。笑えるんだけどさ、あたし、努力しなくても東大入ったから話すことないんですけど・・・」
「う~ん、じゃ、物語でも作ってさ、キメちゃん、物語かってに作ろの得意だったでしょっ」
「何か面倒くさいな~」
「お願いだよ~子供達にとってキメちゃんは、憧れの存在なんだよ。いつか社会にでって行かないといけないからさ、いろいろ希望をもっていかせたいんだよ。キメちゃんの事も良いように話しているよ、パパ活の話もしてないし、だから、僕と事も話さないでね。あの子たちは、純粋だから幻滅させないようにしてね」
「わかったわよ。涙涙の感動の話をしたらいいんでしょ」
所長は、キメ子のてを握り「ありがとう。」と何度も繰り返した。
「キメちゃんには、家の御子達に希望を与えてほしいんだよ。キメちゃんもわかると、思うがここでの生活は、辛い事が多い。そして、高校卒業すれば自立しないといけない。世の中では、大学まで行くのが当たり前なのに不憫だよね。」
「あたし、ここでの生活楽しかったよ。なんせ、みんないいなりだったからさ。所長も含くめて。」と高らかに笑いながらいった。
「みんなは、キメちゃんとは違うからね。」と肩をたたいた。
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