筋肉バカと頭でっかち
千求 麻也
ある日、巨大な迷路に閉じ込められた2人の男
ある日、巨大な迷路に閉じ込められた2人の男がいました。1人は頭が良く知恵に溢れているが頭でっかちな男でした、もう1人は筋肉の力に頼って生きてきた筋肉バカな男でした。
頭でっかちな男は、謎を解きながら罠を作動させることなく進み、迷路を抜けるために地図を描いたり、気象や天体の動きなどを観測したり様々な方法を試みましたが、出口に辿り着くことはできませんでした。
一方、筋肉バカな男は、罠を作動させても筋肉の力でどうにかして、壁をぶち抜いたり、大きな石を動かしたりすることで迷路を進んでいきました。
頭でっかちな男は、筋肉バカな男がこの方法で進んでいくのは無謀だと考えていましたが、筋肉バカな男はどんどん迷路を進んでいきました。
しかし、巨大な迷路の中で筋肉バカな男は迷子になり、ついにはどの方向に進めば良いかわからなくなりました。
頭でっかちな男は、筋肉バカな男が抜けた道を辿り、途方に暮れている筋肉バカな男を見つけました。
「おい、筋肉バカ。どうしてこんなとこで迷っているんだ?」
「どこに行っても壁ばかりで、どっちに進んでいいかわかんねぇんだよ!」
「ならば、私が君を導こう。私はこの迷路を抜ける方法を考えることができる」
筋肉バカな男は、頭でっかちに従い、彼が案内する道を辿りました。頭でっかちな男は、自ら描いた地図を頼りに正確なルートを進み、ついに2人の男は迷路を抜け出すことに成功しました。
「よっしゃー! やっと出られた! 助かったぜ、頭でっかち! これ以上ここにいたら腹が減りすぎて死んじまってた、礼を言うぜ!」
「いや、こちらこそ助けてもらった礼を言いたい。私には君のような筋肉はないが、私が知っている知識で君を導くことができた。君の筋肉と私の知恵が合わさって、迷路を抜けることができたのだ」
筋肉バカな男と頭でっかちな男は、互いに感謝の言葉を述べました。そして、頭でっかちな男と筋肉バカな男は巨大な迷路を後にし、自由な世界へと戻っていったのでした。
筋肉バカと頭でっかち 千求 麻也 @chigumaya
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます