筋肉増強剤

なつめオオカミ

第1話 筋肉増強剤

ジムからの帰り家で僕はそっと溜息を吐いた。

鏡に映る自分の体はヒョロっとしていて筋肉もなくガリガリだ。

細マッチョと言う訳でもなくただ、筋肉が極端につきにくい体質なのだ。

幼い頃からガリガリな事で散々揶揄われコンプレックスになった自身の体型を治そうとジムにも行っているが付くのは体力だけで筋肉はこれっぽっちもつかない。

はぁ…と溜息を付いて鏡の前から離れた。


数日後僕はネットでこんなものを見つける。

「筋肉増強剤」

その名の通りの代物で僕もこれまで何度もいろいろな種類を試してきたが全く効果が出ないものだった。

レビューを見てみると筋肉が付かない体質に人でも理想の筋肉を手に入れられたと書いてある。

しかも一件ではなく数件も。

これは信用できそうだなと思い買ってしまった。


後日仕事帰りに家で寛いでいると例のものが届いた。

簡素な箱に入っていて中には2ヶ月分の薬と注意書きが書いてある。

何度も同じようなものを使っている僕はどうせ今までと書いていることは同じだろうと説明書は飲み方を見てから箱と一緒に捨ててしまった。

そして早速夕食前に飲んでみた。

スティック式で毎食前に適量飲めばいいらしい。

飲んでみるとマンゴー味でかなり美味しい。

これなら続けられそうだ。

そしていつも通りに夕食をとってジョギングに出かけた。


効果はすぐに現れた。あれだけ細かった体に徐々に筋肉が付いてきたのだ。

これはいいぞと思い今日も飲む、効果を実感してからももっと飲みたくなり今は毎食前に2本飲んでいる。

この薬に味も中々クセになるのだ。


そして1ヶ月が過ぎた。

1ヶ月前のガリガリな体は見る影も失せ今はジムのトレーナーと同じ様な筋肉を手にすることができた。

これぐらいでもよかったのだが、人の欲は底知れない、僕はさらにあの薬を飲んでいた。

まるでその薬に依存している様に…………


そして2ヶ月経った今日、僕の体は筋肉がついた。

やっと自分の満足行く筋肉を手に入れられた。

血管があちこちから浮き出ていて冬だと言うのに汗がダラダラ出るが間違いなく良いものだろう。

そして僕は今日もあの薬を飲む。


更なる筋肉を手に入れるために… ジムからの帰り家で僕はそっと溜息を吐いた。

鏡に映る自分の体はヒョロっとしていて筋肉もなくガリガリだ。

細マッチョと言う訳でもなくただ、筋肉が極端につきにくい体質なのだ。

幼い頃からガリガリな事で散々揶揄われコンプレックスになった自身の体型を治そうとジムにも行っているが付くのは体力だけで筋肉はこれっぽっちもつかない。

はぁ…と溜息を付いて鏡の前から離れた。


数日後僕はネットでこんなものを見つける。

「筋肉増強剤」

その名の通りの代物で僕もこれまで何度もいろいろな種類を試してきたが全く効果が出ないものだった。

レビューを見てみると筋肉が付かない体質に人でも理想の筋肉を手に入れられたと書いてある。

しかも一件ではなく数件も。

これは信用できそうだなと思い買ってしまった。


後日仕事帰りに家で寛いでいると例のものが届いた。

簡素な箱に入っていて中には2ヶ月分の薬と注意書きが書いてある。

何度も同じようなものを使っている僕はどうせ今までと書いていることは同じだろうと説明書は飲み方を見てから箱と一緒に捨ててしまった。

そして早速夕食前に飲んでみた。

スティック式で毎食前に適量飲めばいいらしい。

飲んでみるとマンゴー味でかなり美味しい。

これなら続けられそうだ。

そしていつも通りに夕食をとってジョギングに出かけた。


効果はすぐに現れた。あれだけ細かった体に徐々に筋肉が付いてきたのだ。

これはいいぞと思い今日も飲む、効果を実感してからももっと飲みたくなり今は毎食前に2本飲んでいる。

この薬に味も中々クセになるのだ。


そして1ヶ月が過ぎた。

1ヶ月前のガリガリな体は見る影も失せ今はジムのトレーナーと同じ様な筋肉を手にすることができた。

これぐらいでもよかったのだが、人の欲は底知れない、僕はさらにあの薬を飲んでいた。

まるでその薬に依存している様に…………


そして2ヶ月経った今日、僕の体は筋肉がついた。

やっと自分の満足行く筋肉を手に入れられた。

血管があちこちから浮き出ていて冬だと言うのに汗がダラダラ出るが間違いなく良いものだろう。

そして僕は今日もあの薬を飲む。


更なる筋肉を手に入れるために…

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