第2話

大金(今の私にとってはだけど)を手にして、現実なんだろうか?と何度も思い返して、気がついたらうちについてた。

けど、余裕ができたら食べようと思ってた美味しいと評判のカレーパンも、ちゃっかり買って帰ってた。

ぼーっとまた思い返してると、携帯がなった。

『やーっとつながったわ!携帯が持ってる意味あるん!?』

やばっ!

とっちゃった

『いい加減、帰ってき!なんちゃらデザインなるゆうて、もう何年たってるとおもってるん?

帰っておっちゃんとこで働かしてもらったらええやろ?』

始まった!

なんちゃらって、アクセサリーデザイナーですけど!

『親もいつまでもおらんねんで!もうすぐあんたも40やろ?』

あー、そこ四捨五入したらあかんとこ

『わかってるって』

ほっといたらええねん!

って後ろからお父さんの声

元気そうや


『ほっとけって、ほっとかれへんやろ!』

って私を放置でケンカが始まった。

『近いうち一回帰るから、心配せんでも、ちゃんと稼いでるし』

なんとかなだめてきったけど

稼いでる、とは言えんよなぁ

今日はまぐれか奇跡みたいなもんやし!

とりあえず今月の家賃は払えそうでよかった


にしても、いい声してたなぁ!

ライブゆーてたけど

サングラスにマスクって、芸能人ぶってたけど、なんも心配しないで夢を追いかけれてるんやろうか?

人の心配してる場合じゃないけど、なんか気になる子だったなぁ。


ってこの時は、まさか自分の人生に彼が思いきり入り込んでくるなんて思ってもいなかった。


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