第5話 フワフワ
何秒か何もできなかった。
そして彼女は、彼女の後ろで心配な轟音を聞いた。それは草に押し付けられたチェーンソーのような音だった。
しずが振り返ってみると…
「な、なに…?」
しずは、恐ろしい光景を目の当たりにして身体が凍りついた。
百匹のウサギたちが彼女に向かって走ってくる!
フワフワとしたものたちが一斉に彼女を襲って、彼女を覆いつくす!
しずは今や羊のように見えるほど、フワフワのもので覆われている。
「ああああっ!!?」
絶望の中、しずは魔法の杖を手に取り、必死に動かそうとするが、手を動かすことができない。
魔法の杖がどこにあるか探そうとするが、彼女には絶望的な光景が広がっていた。
ウサギが魔法の杖を噛んで、飛び去っていくのを目撃してしまった。
「だめっ…!」
しずは今や無力だ。フワフワのものたちに襲われるのは怖すぎる。
彼女は諦めた。
抵抗するのを止めて…
そしてフワフワの快感に耽る…
「こんなにフワフワ!これが天国?」
しずはウサギを抱きしめ、若さを満喫している。
「しずが魔法合成師を辞めたら、魔法の家が生まれた!」 宮村光る @hikaru_miyamura
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