35.次の犠牲者


ヴィクトリアがルーカスに食べさせていると青巒がルーカスを睨み言った。




「僕も食べる!あ~んして。」




「分かりましたわ。はい、あ~ん。」




「もくもぐもぐ、うん、美味しいよ。」




「はぁぁ、また見方が居なくなった。」




ヴィクトリアはノアの方を向いてニコリと笑った。




最後はノアね。


ちゃんと残さないで食べてもらうわよ。


だって初めての手料理だもの。


残してほしくないわ。




ノアはヴィクトリアから後ずさりした。




「俺はいらな―っむぐ」




「ちゃんと残さないで下さいね。」




「うぅ...泥水より不味い食べ物は初めて食べた...」




こうして鍋はみるみるうちに減っていきその分犠牲者が増えた。




皆食べてくれてうれしいわ。


また作ろうかしら?




だがそんな時にノア、ルーカス、ヴィクトリアの耳につけていたひし形の魔法石が光った。




『レンラクダ、キョウノヨナカシゴトガハイッタ。マタレンラクスル、タダメシハヤラン。』




あら?イラつく命令ね。


確か連絡するには魔法石に魔力を流して連絡する人の顔を思い出すのよね。




ヴィクトリアは言った。




『了解したわ。』




『了解』




『わかったよー』




次々と返事をする三人に青巒は首を傾げた。




「みんな誰とお話ししているの?」


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