第7話


この日から、梨花と彼の折檻を樹は毎日受けるようになる…。


そんな折、脱ぎ散らかした彼の上着をた片付けようと拾い上げた時、上着の内ポケットから、キャバクラの女の子の名前が書かれた名刺がハラリと落ちてきた…。


拾い上げる梨花はそれを見て、彼氏に詰め寄った…。


「あなた、私があげたお金でこんなとこ行ってたの?」


「1度だけだよ…もう行かないよ」


「じゃ、今までのお金は何に使っていたの?まさか、ギャンブル?」


「うるせえ!もう行かないって言ってるだろ!!」


彼は梨花を叩いた…。


激しく梨花を叩いた…。


叩きながら、彼は喚く…。


「子連れのお前と一緒にいてやってんだから…」


彼は外に出て行った…。


梨花は伏せて泣きじゃくる…。


「ママ…」


樹が近寄る…。


樹が肩に触れた時、


「うるさい!お前なんか…!」


樹は梨花に突き飛ばされた…。


小一時間して、梨花がようやっと泣き止んだ…。


樹は窓ガラスの前で梨花を見ている…。


黙って膝を抱えて梨花を見ている…。



玄関扉が開いて、彼が帰ってきた…。


梨花に近づき、涙を流さんばかりに梨花に謝る…。


「ゴメン…ゴメン…。」


梨花を抱き締め、謝り続ける…。


「俺はお前しかいないんだよ…もう二度と行かないよ…ゴメンな…梨花だけなんだ…」


梨花は、ただただ黙ったまま頷き許した…。


しかし、それから数日後、テーブルに置かれた彼のスマホが光っている…。


樹はお絵描き…彼は床に横になって、テレビを観ている…。


スマホの通知には、女の名前とハートマーク付きのトークが少し見えている…。


梨花はスマホを手に取りラインを開く…。


見知らぬ女からのライン…。


昨日のデートのエッチが素敵だったと書いてあった…。


梨花は横たわる彼に、またもや詰め寄り怒りに震えた…。


「あんた、他の女とやったでしょ!」


梨花はスマホを彼に投げた…。


「人の携帯、勝手に見るな!」


彼は怒鳴る…。


「あんたはもう行かない…女には会わないって言ったよね?うそつき!女とやってきゃがって!」


「俺が誰とやろうとお前に関係あるか?」


「私のお金でやったんだから、関係あるに決まってるだろ!それにあんたは私だけって言ったよね!うそつき!!」


「お前だってソープ嬢じゃねぇか!毎日、色んな男とやってるじゃねぇか!!」


「私が、どんな思いで男とやってると思ってんだよ!知らない男のちんこをしゃぶりって、尻の穴まで舐めさせられるんだ!生でやられて病気や妊娠の心配だってするんだ!…それもこれもお前の為に金を稼いで来てんだろ!!」


梨花はまくしたてる…。


「ふざけるな!そこのガキとてめぇの為に風俗やってるんだろ!?…判った!俺は出て行く!」


梨花は怒りに任せて彼に怒鳴ったが、その事で彼が出て行くと言う…。


それに驚き、今度は彼に必死ですがった…。


「ごめんなさい。私が悪かった…」


梨花が引き止めて、彼は出て行く事を取り止めた…。


しかしその後、彼は更に横暴になって行った…。

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