第13話 事後処理
目の前が炎で埋め尽くされる、と同時に断末魔が聞こえる。
「ぐあああぁぁぁぁっ!」
爆発の中からゆっくりと天使が出てくる・・
「くそっ!」
全身が黒焦げになっていて、片方の羽が吹き飛んでいた。
「覚えていろ!」
雑魚の捨て台詞を吐いて、天使は残った羽を使って、向こうへ飛んでいく。
待て! 『この速度では追いつけません』 逃げたか・・
まあいい、レデモ達を起こさないと、結界の足場を駆使して、レデモの所に向かう。
レデモの傍に駆け寄る、レデモの体を揺さぶる、だが応答は無い。
◇◇◇
レデモを起こす事を初めて、約20分位が経ったと思う。
「んん・・」
起きたのか、レデモ。
レデモが起き上がる
「はっ! あいつは!?」
「それなら撃退した」
「な!? トカゲさん一人で!? あれは上位種族500人が束になってやっと互角の相手だぞ!?」
「え、そんなに強かったの?」
「ああ、というかトカゲさん新しい意思疎通の仕方を覚えたのか?」
ふっふーん、そうなのだ! こうやって焼け野原みたいになってると地面に火を出しても分かりにくい、
そこで、(サポさんが)思いついたのだ!
まず結界の応用で文字の形を作る、この時点ではまだ見えづらいので、火をつけて見やすくすると・・・・
炎の文字が出来るのだー! いやあ天才!
『天才なのは貴方ではなく私です』
「しかし、どうやって撃退したんだ?」 「新しいスキルを使った」
「トカゲさんのスキルは一体全体どうなってるんだ・・」
それは俺も思う、俺のステータスバグってると思う
「というかあいつ何なんだ? 教えてくれ」
「ああ、トカゲさんには今日話そうと思っていたんだが、まさか今日攻め入られるとはな・・」
「あいつらは神の使いと言ってな、一部の人間からは天使とも呼ばれている、
とんでもなく強い、国を滅ぼされた例もある位だ、団結して討伐された例はいくつかあるがな」
「そして、俺たち天狐族の一族は昔ある理由で神と敵対していた一族なんだ、
他にもそういう一族はいくつかあって、そういった一族はあいつらに定期的に襲われるんだ」
「ある理由って?」
「それは、かつて今よりもっと繫栄していた時代だったと聞く、そして理由は分からんが、
邪神と使いの一群が攻めてきたのだ、伝わっている情報がこの程度だな」
「今までは結界のおかげで何とかなってたが、結界が無くなった今、あいつらの恰好の的なんだ」
あ、俺のせいだこれ、申し訳ない・・ まあ撃退したし? これから結界も張るし?
大丈夫だよ、多分・・ 「多分、里に結界張れると思う」
「そうなのか!? じゃあ、里のある程度の復興が終ったら結界を張ってくれ!」
「分かった」
「良かった! 結界が無かったらこれからも一か月に一回くらいは天使が攻めてくるからな」
うそん・・あいつそんな頻度で攻めてくるの? 最悪だ!
あれ? でも里の結界って大分頑丈じゃない? 俺の結界で突破されてたのに・・
『里の結界は中にいる生物のMPを一部回収して、強度を上げていたようです』
結界ってそんなのもできるんだ・・ サポさん、それ作れる? 『もちろんです』
頼もしい・・サポさんってホント何でもできるよね・・
『いえいえ//』 サポさんも照れるんだ・・
◇◇◇
あの後、里の皆も起きて、ものすごい勢いで消火が始まり、
ものすごい勢いで復興をが終ろうとしている・・
「トカゲさん! もう少しで復興が終わるので、結界の準備しておいてくださいね!」
プルトが俺に話しかけてくる、
いや、ていうかどうやって見た目かよわい少女のくせに丸太並みの大きさの木材9つ重ねて持ってんの?
怖いんだが・・
◇◇◇
そして、とんでもなく迅速で怪力な天狐族の皆の対応のおかげでわずか2日で復興が終わった・・
そして、俺が最後に結界を張る時が来た・・
天狐族の皆からの期待の眼差しが俺に集まる・・ 緊張するなあ・・
まあ、俺はサポさんに全任せだからいいんだけどね!
『大規模特殊結界を展開します』 そして、サポさんが結界を展開した。
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