(二)-15
「ヤバイ、どうしたらいいんだっけか」
ジョージは慌ててシッコを見た。シッコも左右のコントロールパネルを見回したり、スイッチを入れたり切ったりしながら「わ、わかんねーよ」と言った。さっきまでの高揚感はすっかり消えてしまい、完全に狼狽していた。
教習所のシミュレーターでも障害物回避の訓練はしていたが、そのような記憶は二人の頭からすっかり消え去っていた。小さな隕石だったら宇宙船の船体を凹ますとかその程度だろう。しかし今度は小惑星だ。「小」とついてはいるが、小型の宇宙船であるジーメン・ダンセカー号と同等かそれ以上のサイズであってもおかしくない。そんなものとぶつかれば、もちろん船がただで済むわけはないし、もちろん二人の命だって危ない。
(続く)
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