第40話 人目を思はず自の益を忘れ
正法眼蔵随聞記二の十七その三
「時に臨み事に触れて、道理を思量して、人目を思はず自の益を忘れ、仏道利生の方によきやうに計らふべし。」
時に臨み事に触れて、その事がどういうことなのか、その道理をよく考えて、他人の評価など気にせず、自分の利益など忘れて、仏道のため、生きとし生けるものの利益のためになるように、計らわなければいけない。
今の世の中、何かを言ったりやったりする時は、他人の評価と自分の利益にしか関心がないようだ。困ったもんだ。
この社会の、人類の、地球の利益になるのかどうか。そのことを、評価や自分の利益を考えずにできるかどうか。
そういうことができる大きな人間はいないねえ。目の前の評価、利益ばかり追っかけている。自分は自分は!といつも声高に喚いている。実にどうも醜い。うるさい。
「人目を思はず自の益を忘れ」なんて夢のまた夢。いやはや。薄っぺらな人間が人目を引きたい!金が欲しい!とわあわあうろうろしている。情けない世の中だ。
こんな人類の末路はどうなりますやら。ろくなことは無さそうだ。
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