第3話 自分として生きればいい
正法眼蔵随聞記一の二 その一
ある人が道元禅師に言った。「自分は病身で器量のない人間なので仏道を学ぶことが十分にできない。だから仏教の重要な所を教えてもらって一人で住んで養生しながら一生を終えたい。」
それに対し道元禅師は言う。過去の先輩達も頑健という訳ではなかったし、皆が優れた人(俊)ではなく悪行をはたらく者もいたし、器量の低い者もいた。けれど、卑下して真実を知ろうという心を起こさず、自分に器量がないと言って仏道を学ばないという者は無かった、と。
自分が他人より劣っているとか、能力が劣っているとか、そんなことを考える必要はない。
ところが今の世の中、他人との比較ばかりして右往左往、七転八倒している。収入が多いの少ないの、地位が高いの高くないのとか夢中になっている。そして自暴自棄になったり、傲岸不遜になったり、自分を汚すようなことになっている。
いい加減にやめたらどうですか。
ただひたすら真実・真理を知りたいと願って修行する、坐禅すればいいのだ。
自分の人生は自分で生きるしかない。他人は関係ない。自分としてできる限りのことをするしかない。と言うよりそれ以外にできることはない。
自分として生きればいい。それが全てだ。
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