第135話 スクールセイバー男の実態
放課後を迎えたけど、岡島の凄さだけが身に染みる1日だったな。
「おう、御門冴えね〜顔してんな」
「大きなお世話だ」
「なんだ? 悩みがあるなら言ってみろよ。俺が解決してやるぞ?」
岸田に相談? う〜ん。
「いや、やっぱりいい.大丈夫だから」
「おいおいおい、馬鹿にしてんのかよ。俺に解決できね〜事はない。ド〜ンと来い」
ド〜ンとね〜。こいつに相談してもどうにかなる気はしないけどもしもって事もあるか?
「実はな……」
「なんだ、そんなことかよ。心配して損したぜ」
「そんなことって、お前が相談に乗るって言ったんだろ」
「もちろん、相談には乗ってやる。そんなくだらね〜悩み即解決だ。御門、女ってのは強い男に惹かれるもんだ。だから、ぐいぐい引っ張っていくんだよ」
「そんなものか?」
「あったりまえだろうが。御門お前の行きたいところに黙ってついてこさせればいいんだ。何を悩むことがある」
なんか、岸田っぽい答えだけど、これが正解なのか?
「岸田ってデートしたことあるのか?」
「あ!? それはもちろんねえよ。俺は硬派だからな」
「ああ、そう」
やっぱりこいつじゃダメだ。
少しでも期待した俺が馬鹿だった。
「おい大前、素通りしてんじゃねぇ」
「なんだ? 何か用か?」
「おお、実は御門がよ〜」
バカ、何勝手に大前にまで喋ってくれてるんだ。
「初めてのデート? カフェとか映画が無難でいいんじゃないか? 後は女の子次第だけど、買い物とか」
あれ? 大前普通にちゃんとアドバイスくれてるような。
「は〜そんな軟弱な。全然ためだな。大前お前女とデートとか経験あんのか?」
「いや、普通にあるけど」
大前、普通にあるのか!
「はっ、どうせ昔の話だろ?」
「昔? 誰の話だ? 先週もデートしたけど、それがどうかしたのか?」
「ふ、ふ〜ん。そうかよ。まあ普通だろ」
岸田……。
まあ、最近の大前が密かに人気を博しているのは薄々感じてはいたのでそれほど驚きはないけど、人の事を察するようなキャラじゃない岸田にとっては寝耳に水だったようだ。
カフェに映画に買い物か。
ネットでも定番的には載ってたけど、初めてまともな経験者の意見を生の声を聞く事が出来た気がする。
俺も人の事は言えないけど、セイバーでもやっぱり岸田はモテないんだな。
いずれにしても、大前には感謝だな。
週末の三上さんとのデートはこれで大丈夫だ。
このあとダンジョンに潜り終えたら早速良さそうな映画とか調べておこう。
もう何年も観てないから今何をやってるのかわからないけど、三上さんのイメージ的にはラブストーリーか?
いや、ベタすぎるしスパイ映画とかの方がいいのか?
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