第52話 レベル8
能瀬 御門
LV5→8
HP30→47
ATK25→39
VIT23→36
INT3
AGI31→49
スキル『4R1→4R4』
地道な作業の中順調にレベルアップを重ね、俺のレベルは8まで上がった。
向日葵がレベル5、三上さんと神楽坂さんがレベル4まで上がっていた。
レベルアップの仕組みについては未だによくわからない。
とどめをさした数なのか、それとも個人差があるのか今のところなんとも言えないが、俺のスキルはレアガチャが1日4回引けるようになった事で、劇的に家庭内の高級食材事情が改善し、三上さん達にもよくお裾分けしている。
この前は生のフォアグラが丸々出たが、母親が頑張って調理して家族で食べてみた。
正直美味しいかどうかは分からなかったが、我が家に今まで登場したことのない味だった。
そして武器についても、ボウガンや風切り丸同様の特殊な武器がいくつか当たったので、向日葵達もその武器で身を固めている。
俺の当てた武器と、レベルアップしたステータスで今ではゴブリン相手にスキルをほとんど使う事なく戦う事ができるようになり、神楽坂さんがレベル4になったタイミングで入り口付近から卒業して奥への探索を始める事にした。
俺は左手に風切り丸、右手に鬼切丸という鬼を斬る事に斬れ味が特化した刀を持ちゴブリンと戦っているが、レベル8となったステータスはゴブリンを優に超えており、2匹を相手取っても十分に戦う事ができるようになっている。
「御門くん、そっちにいきました」
「まかせて。神楽坂さんはそっちのやつを頼んだ」
俺は向かってきたゴブリンの動きを見定めすれ違いざまに鬼切丸で斬り伏せる。
刃がゴブリンの肉に触れた瞬間、豆腐でも切るかの如くあっさりと肉を断ち、骨を切断する。
Rガチャで当たったこの鬼切丸はゴブリン専用とも言える性能を発揮して一瞬でゴブリンを葬り去る事ができた。
おそらくはゴブリン=小鬼で鬼判定なんじゃないかと思っている。
「結構奥まで来てるんじゃない?」
「だいぶん慣れてきたのもあるから、ペースが上がってる」
既に今まで探索したエリアを超える所まで来ているが、今のところ問題は無さそうだ。
「お兄ちゃん、アレ、骨が歩いてる」
「マジか……」
俺達の進もうとしているその先には、標本骨格を思わせる骨が歩いていた。
しかも、見えるだけでも5匹はいる。
この階層でゴブリン以外の初めてのモンスター。
俺も軽くラノベやアニメを見る事はあるので知識としてはある。
だけど、生命と呼べるかどうかわかないそのモンスターを初めて見て驚愕以外の言葉が思い浮かばない。
『スケルトン』
外皮はおろか、筋肉や内臓すらない骨だけの存在。
この状態でどうやって動いているのかさえわからないが、ゴブリンと大きく違うところ。
それは明らかに武器と呼べるものを手にしている。
ゴブリンの持つ棍棒とは違い金属質の光が離れたここでも見てとれる。
「みんな、いくよ」
俺達は、スケルトンに向かって駆け出す。
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